研究課題/領域番号 |
11450249
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 北海道大学 (2000-2001) 大阪大学 (1999) |
研究代表者 |
吉川 信一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127219)
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研究分担者 |
高橋 昌男 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00188054)
田村 紘基 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10002023)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 機能性セラミックス / 液相合成 / 複酸化物 / ゾルーゲル法 / 燃焼合成 / 微小重力 / 透明導電体 / 微粉体 / 微粒子 / イオン交換 / ナノハイブリッド / 均一液相法 / 高温超伝導体 / 高強度材料 |
研究概要 |
機能性セラミックスでは複数種類の金属元素を含む複酸化物とすることによって、優れた機能性が実現されてきた。本研究では金属イオンの種類に限定されない適用範囲の広い均一液相法を創出し、機能を複合化した大きな格子定数をもつ超格子からなる新規な層状化合物や、微構造を制御したナノ複合材料などの機能性セラミックスを創製することを研究目的とし、以下のような研究実績を挙げた。 (1)金属硝酸塩混合水溶液にクエン酸を添加、熟成して得られるゲルを350℃で焼成すると燃焼合成反応することを見出した。この合成手法を用いることによって、固相反応では1000℃以上の高温焼成が必要な層状化合物である透明導電体(ZnO)_3In_2O_3やバリウムフェライト磁性体の粒径約100nmの微粉体が得られた。なお、合成プロセス中に金属塩の加水分解を生じて不均一化しやすい場合には、水溶液中での溶存状態を安定化するEDTAやアセチルアセトナートなどの錯体とすることが、複酸化物を均一に生成するうえで有効であった。またこのクエン酸燃焼合成法は、ジルコニア微粒子を被覆したアルミナ粉など、複合粒子の生成にも適用できた。 (2)金属塩混合水溶液を凍結する際に、落下塔や航空機を用いて微小重力場を導入すると、氷の樹枝状晶が急速に生成した。凝固体を凍結乾燥して観察すると、ZrOCl_2・8H_2OやAICl_3・6H_2Oなどの塩では結晶構造を構成する錯イオン鎖の配列が規則化して正方晶のhh0回折線の相対強度が強くなった。また、氷の樹枝状晶の微細なすき間に晶出した金属塩は、1G下で凍結乾燥した場合に比べて混合の均一性が高いことが、金属塩を焼成して得た酸化物の生成状態から推察された。
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