研究課題/領域番号 |
11450252
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
南 努 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (80081313)
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研究分担者 |
松田 厚範 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70295723)
忠永 清治 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90244657)
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50137238)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2000年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1999年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ゾル-ゲル法 / 超撥水性 / 超親水性 / 無機-有機複合体 / 強誘電性 / 微細組織 / 温水処理 / 紫外光照射 / 有機-無機複合体 / ルテニウム錯体 / 沸騰水処理 |
研究概要 |
本研究は、ゾル-ゲル法による酸化物薄膜の作製において、液相法の特徴を生かして薄膜表面の組織をナノメーター領域で制御することによって、薄膜に機能性を付与した新しい材料を創製することを目的として行ったものである。以下に得られた成果の概要を示す。 (1)アモルファスのアルミナゲル薄膜を沸騰水処理することによって得られる微細な凹凸を持つ花弁状組織の上に、TiO_2系薄膜およびフルオロアルキルシランをコーティングすることによって得られた超撥水表面は、紫外光照射により表面が超親水化することがわかった。 (2)アセト酢酸エチルで化学修飾したアルミニウムアルコキシドから作製したアルミナゲル薄膜を60℃の温水に浸漬することによって、表面に微細な凹凸形状を持つ花弁状組織が形成されることを見出した。この表面に、加水分解したフルオロアルキルトリメトキシシランをコーティングすることによって、超撥水表面を作製できることがわかった。 (3)種々の有機高分子を含有する均質・透明、平滑なシリカゲル膜をPET基板上に形成できた。その中で、ポリビニルアルコールを添加した系が水蒸気・酸素透過性の低減に最も効果的であることがわかった。 (4)酢酸イットリウム、酢酸マンガンを出発原料としてYMnO_3薄膜を形成する際、熱処理を真空中で行うことによって、非常に緻密で平滑な表面を持つYMnO_3薄膜が得られることがわかった。この薄膜は、非常に小さい漏れ電流を示し、液相から作製したYMnO_3薄膜としては、初めて強誘電性が室温で発現することを見出した。 (5)有機高分子を含むSiO_2-TiO_2系ゲル膜を沸騰水に浸漬した場合、膜中にアナターゼ微結晶が高分散で析出することがわかった。また、有機高分子を含まない場合には、膜の表面にアナターゼ微結晶が析出し、微細な凹凸が形成されることがわかった。
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