研究課題/領域番号 |
11450268
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
金児 紘征 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20006688)
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研究分担者 |
多田 英司 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (40302260)
田口 正美 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (90143073)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | 電解析出 / 金属薄膜 / 界面現象 / 高純度 / 亜鉛 / 鉛 |
研究概要 |
ある特殊な組み合わせの電解質水溶液/有機液体を選んでその界面に電極を設置し、カソード還元することにより金属薄膜を界面に沿って成長させる二液相界面電析法がある。この方法では固体基板不用のため、基板からの不純物の混入がない利点がある。したがって、本研究ではこの方法による高純度金属薄膜の製造に関する理学的、工学的検討を行った。 平成11年度は亜鉛薄膜を二液相界面で一様に成長させるための基本的な実験操作法を検討した。その結果、亜鉛薄膜を一様に成長させるには、(1)成長膜の先端で電位規制し、膜の成長端位置に同期して電位センサーを移動させること、(2)なるべく界面に電流が集中するように対極を配置すること、などが有効であることを明らかにした。 平成12年度は亜鉛薄膜の成長および生成物の純度におよぼす不純物の影響を系統的に調べた。その結果、(1)銅イオン、鉄イオンを添加した場合、成長形態は無添加の場合とあまり変らないが、銅は亜鉛中に濃縮しやすいこと、(2)鉛イオンを添加した場合、無添加の場合よりも一様に成長するが、鉛は亜鉛中に濃縮すること、などを明らかにした。 平成13年度は不純物として特に問題となる鉛イオンに着目し、亜鉛薄膜の成長過程および生成物の純度におよぼす影響について詳しく調べた。その結果、(1)一般的には水溶液電析よりも二液相界面電析のほうが不純物が濃縮しやすいこと、(2)用いる有機液体により不純物濃度は変化すること、などを明らかにした。 本研究により、二液相界面電析法による高純度金属薄膜製造のために必要な薄膜製造法と不純物除去法の基本を確立することができ、高純度化を目指すための指針が得られた。
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