研究課題/領域番号 |
11450287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新井 邦夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005457)
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研究分担者 |
陶 究 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60333845)
渡邉 賢 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40312607)
阿尻 雅文 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60182995)
佐藤 剛史 東北大学, 大学院・工学研究科, 研究機関研究員
伯田 幸也 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30250707)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 超臨界水 / 水熱合成 / 金属酸化物微粒子 / 溶解度 / pH測定 / 粒子生成機構 / 小角X線散乱法 / in-situ測定 / 溶解平衡 / 金属酸化物 / 微粒子 / 超臨界条件 / 核生成 / 結晶成長 / in-situ粒径分布測定 |
研究概要 |
我々は、超臨界水の反応晶析場としての利用を考え、反応場の制御性を利用した金属酸化物微粒子合成プロセスの開発を行っている。この超臨界水を晶析場として利用した技術の基盤を確立するためには、その反応溶媒としての特性およびその機能を解明する必要がある。本研究では、超臨界水の反応溶媒、特に晶析溶媒としての利用工学の確立を目指し、その基礎研究の一環として、電位差測定、金属酸化物の溶解度測定および反応平衡推定モデルの開発を通して超臨界水の溶媒特性を明らかにするとともに、金属酸化物微粒子合成実験を通して超臨界水中での反応晶析の特性と、その可能性について考察を行った。 まず、流通式超臨界水熱合成手法により、種々の金属酸化物の合成実験を行い、実験条件とナノサイズ微粒子の生成領域との関係について整理した。その結果、超臨界反応場では、粒子の生成速度が亜臨界に比べ急激に上昇し、また、金属酸化物の溶解度が亜臨界に比べ急激に減少するため、短時間で大きな過飽和度が得られることがわかった。よって、超臨界水は単分散ナノサイズ微粒子の合成に適した反応場であることを確認した。 また、超臨界水を用いた水熱合成法の生成機構解明において、重要な情報となる、超臨界水溶液のpH評価のための流通式電位差測定装置を開発した。文献値の豊富なHCL+NaCl水溶液を用い、装置の評価を行った結果、400℃、25〜35MPaの超臨界領域においても、精度良く溶液のpHを評価できることを確認した。また、測定結果より、400℃、25MPaの超臨界状態で塩酸水溶液の水素イオン濃度は、25MPaの常温に比べ2桁程度減少することがわかった。これは、超臨界水の誘電率が圧力一定下では、常温のそれと比べ非常に低いことに起因する。今後、文献値の報告されていない酸、塩基の解離定数や、金属イオンの加水分解定数データを蓄積していくことで、微粒子生成機構の更なる解明につながるものと考えている。
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