研究課題/領域番号 |
11450301
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
長浜 邦雄 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80087311)
|
研究分担者 |
乗富 秀富 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20237895)
加藤 覚 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70126316)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
キーワード | 超臨界流体 / 二酸化炭素 / ドコサヘキサエン酸 / 抽出 / シクロデキストリン / 包接化 / 耐自動酸化性 / エイコサペンタエン酸 / 魚油 / 包接化物 / 耐酸化性 / 精製 |
研究概要 |
マグロ油などに豊富に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)は脳の働きを助長したり血栓を防止したりする生理活性を有する。しかし、DHAは6つの2重結合を持つ高度不飽和脂肪酸であるため、酸化されやすく不安定である.そこで、本研究では、まず原料マグロ油中に23%程度含まれるDHAを分別・精製するために、我々がすでに提案している分離法、つまり硝酸銀による前処理と超臨界CO_2による抽出の複合化プロセスを適用し、その実験とプロセスのシミュレーションを行なった。つぎに、精製したDHAを超臨界CO_2に溶解させ、その流体を包接剤であるシクロデキストリン(CD)と接触・反応させることによってDHAのCD包接物を生成させた。最後に、包接物の酸化安定性などの試験を行なったつまり、1.DHA純度23%のマグロ油を原料として、まず硝酸銀処理によってDHA純度82%に濃緒した.次に、銀を除去しその他の不純物を除くために、2本の超臨界CO_2多段抽出塔によって処理すると、DHA純度95%の製品が得られることがプロセスシミュレーションによって判明した。なお、最終製品へのDHAの回収率は56%である。2本の塔の操作条件は圧力は88bar、温度は313K、不純物除去塔(第1塔)は高さ1.4m、DHA回収塔(第2塔)は14mである.2.超臨界CO_2中にDHAあるいは類似物質のエイコサペンタエン酸(EPA)を溶解させ、それと分岐β-CDを直接反応させる実験を行なった。ある時間反応させたあと、生成物を、凍結乾燥、洗浄、減圧乾燥を経ることによって、白色粉末の包接物が得られた.最大包接率は、EPAで60%、DHAでは20%になった。3.包接物の熱安定性と耐酸化性を調べるため、TGとDSCによる熱分析および酸化反応速度の測定を行なった。不飽和脂肪酸の熟安定性は50℃以上上昇し、耐酸化性は格段によくなったことが分かった。
|