研究課題/領域番号 |
11450333
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
田中 功 山梨大学, 工学部, 助教授 (40155114)
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研究分担者 |
綿打 敏司 山梨大学, 工学部, 助手 (30293442)
中山 栄浩 山梨大学, 工学部, 助教授 (40227971)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 機能調和酸化物 / 液相エピタキシャル / 結晶成長 / 単結晶膜 / 高温超伝導体 / 固有ジョセフソン効果 / 双晶 / 単分域化 / 高温超電導体 / 結晶育成 |
研究概要 |
本研究は、反強磁性半導体La_2CuO_4のバルク単結晶の表面上に反磁性超伝導体La_<2-x>Sr_xCuO_4の単結晶膜を液相エピタキシャル法(LPE法)により成長させて良質な機能調和酸化物単結晶を合成することによって、反強磁性半導体と超伝導体の2種類の機能を組み合わせた機能調和酸化物の単結晶を創製して、新しい機能性を探索することを目的としている。本研究成果の概要は以下の通りである。 (1)赤外線集光加熱炉を用いた新しい液相エピタキシャル成長(IR-LPE)法を考案し、同方法により反強磁性Zn置換La_2CuO_4、単結晶基板上に膜厚10〜250μmのa軸配向La_<2-x>Sr_xCuO_4単結晶膜を成膜させることに成功した。 (2)La_<2-x>Sr_xCuO_4結晶のデバイス特性を劣化させる原因となっている双晶を除去する方法として基板接着熱収縮差法を考案した。その結果、厚さ0.8mm以下のLa_<2-x>Sr_xCuO_4バルク結晶を酸素中でアニールしたのちアルミニウム金属板にエポキシ系接着剤で固定することによりマイスナー分率が約90%に達することが明らかになり、双晶によると思われるピニングセンターをほとんど除去することができた。 (3)非超伝導性の化学量論組成La_<2-x>CuO_4単結晶の表面をKMnO_4水溶液中で化学酸化させて超伝導性の酸素過剰La_2CuO_4単結晶層を形成させる研究を実施した。過剰酸素の導入は結晶全体にわたっておりCuO_2面に平行な方向に過剰酸素が導入されやすいことがわかった。 (4)La_<2-x>Sr_xCuO_4単結晶膜の超伝導特性は、膜厚に強く依存し、膜厚80μm以上で優れた超伝導特性を示したが、それ以下では超伝導転移がブロードになることが明らかになった。また、La_<2-x>Sr_xCuO_4単結晶膜を1x6x15μm^3のブリッジに加工することによって層間ジョセフソン効果を観測することに成功した。
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