研究課題/領域番号 |
11450336
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50137238)
|
研究分担者 |
松田 厚範 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70295723)
忠永 清治 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90244657)
南 努 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80081313)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1999年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | メカニカルミリング / 非晶質 / イオン伝導 / オキシスルフィド / ボールミル / 導電率 / 固体電解質 / 全固体電池 |
研究概要 |
本研究は、メカニカルミリング(MM)による非晶質固体電解質材料の合成手法の確立を目的として行ったものである。2年間で得られた主な成果は以下の通りである。 (1)MMによるLi_2S-SiS_2-LixMOy(LixMOy=Li_4SiO_4、Li_3PO_4)系非晶質固体電解質材料の合成を試みたところ、約20時間のMMで、非晶体の得られることが分かった。これらの非晶体は、室温において10^<-4>Scm^<-1>以上の導電率を有し、リチウムイオン輸率が1で、10V以上の極めて広い電位窓を有することが明らかになった。 (2)MMにより得られた非晶質材料に対し、固体高分解能NMR、XPS等の分光学的測定を行い、局所構造を調べた。その結果、融液急冷により得られるガラスに存在するのと同様の構造単位が、MM非晶体中にも多く存在することが明らかになった。 (3)様々なリチウム化合物とSiS_2を出発原料にMMを行うことにより、非晶質固体電解質材料の合成を試みた。、リチウム化合物としてLi_2S、Li_2O、Li_3Nを用いた場合、得られた試料は室温において10^<-4>Scm^<-1>以上の高い導電率を有することが分かった。 (4)MMにより、Li_2S-P_2S_5系非晶質試料を作製したところ、Li_2S-SiS_2系と同等の高いリチウムイオン伝導性が得られたが、これをさらに結晶化温度以上に加熱することにより、10^<-3>Scm^<-1>オーダーに迫る高いイオン伝導性を有するガラスセラミックスの得られることを見い出した。 (5)MM時間を変化させて作製した95(0.6Li_2S・0.4SiS_2)・5Li_4SiO_4試料を固体電解質として用い、InおよびLiCoO_2をそれぞれ負極、正極とする全固体リチウム二次電池を構成し、充放電挙動について検討したところ、10時間のMMにより、80mAhg^<-1>以上の放電容量を示す全固体リチウム二次電池の得られることが明らかになった。
|