研究課題/領域番号 |
11450340
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
茶谷 直人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30171953)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | カルボニル化 / 炭素-水素結合 / 一酸化炭素 / ルテニウム / 脱カルボニル化 / 配位 / 炭素-水素結合切断 / 炭素-炭素結合切断 |
研究概要 |
平成11-12年度の基盤研究(B)(2)では、触媒的炭素-水素結合の直接カルボニル化反応の開発およびその研究の過程から見いだされる知見を基にした新しい触媒反応の開発を目的とした。以下のような成果が得られた。 まず、既に見いだしていたルテニウムカルボニルを触媒とするイミダゾールの位置選択的炭素-水素結合カルボニル化の適用基質の拡張として、この反応が様々な5員環含窒素複素環にも適用できることを見いだした。さらに、基質の共役酸のpKaの値と基質の反応性に関連があることがわかった。すなわち、pKa値が高いほど反応性が高い。この結果は、基質の窒素原子のルテニウムの配位が重要であることを示唆している。 また、この研究過程で、幾つかの新しい形式の反応を見いだすことができた。もっとも興味ある成果は、sp^3炭素-水素結合のカルボニル化反応の開発である。今までわれわれが見いだしてきた炭素-水素結合のカルボニル化は、いずれもsp^2の炭素-水素結合で起こっていた。しかし、われわれは、アルキルアミンを基質に用いることにより窒素原子の隣ではあるがsp^3炭素-水素結合の直接カルボニル化反応を見いだすことができた。特殊なsp^3ではあるが、このような反応自体まだ稀である。 さらに、窒素原子の配位を利用して炭素-水素結合だけでなく、さらに困難と言われている炭素-炭素結合切断を含む触媒反応の開発にも成功した。今まで、シクロブタンやシクロプロパンなどの歪みのある化合物の触媒的炭素-炭素結合切断の例は、幾つか知られているが、歪みのないものに関してはほとんど例がなかった。
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