研究課題/領域番号 |
11450347
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 奈良女子大学 (2000) 大阪大学 (1999) |
研究代表者 |
小川 昭弥 奈良女子大学, 理学部, 教授 (30183031)
|
研究分担者 |
平尾 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116088)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 光励起サマリウム種 / サマリウム複合還元系 / ポリシラン高純度合成 / 希土類触媒還元系 / ヨウ化サマリウム / 還元的カップリング / 炭素-フッ素結合 / 18族ヘテロ原子 / ポリシラン / 高純度合成法 / ケイ素-クロル結合 / 還元的縮合法 / レドックス反応系 / 低原子価希土類錯体 / フッ素化合物 / ケイ素-ハロゲン結合 |
研究概要 |
本研究では、低原子価希土類錯体の光反応挙動の解明とこれに基づく新合成プロセスの開発を目的に、低原子価希土類錯体として有機溶媒に可溶なヨウ化サマリウムを選び、研究を行った。すなわち、(1)ヨウ化サマリウム-光反応系を用いて、フッ素化合物、ケイ素化合物、およびその類縁体の還元を系統的に検討し、ヨウ化サマリウム単独系、ヨウ化サマリウム-HMPA系、ヨウ化サマリウム-金属サマリウム系と比較した。(2)基底状態の2価のヨウ化サマリウムには困難な炭素-フッ素結合の還元的開裂がヨウ化サマリウム-光反応系を用いることにより、良好に進行することを見い出した。(3)ケイ素-ハロゲン結合の還元的開裂は、ヨウ化サマリウム-金属サマリウム系において生起し得ることを見い出した。(4)ゲルマン-ハロゲン、スズ-ハロゲン結合の還元的開裂が金属マグネシウムを共還元剤として共存させることにより、従来困難であったヨウ化サマリウムの触媒反応として生起することを見い出した。(5)ジクロロシランの還元的カップリングをヨウ化サマリウム-光系、ヨウ化サマリウム-金属サマリウム系を用いて検討した結果、ヨウ化サマリウム-金属サマリウム-マグネシウム系を用いることにより、ポリシランが生成することを見い出した。(6)得られたポリシランは、分子量分布が均質で狭く、かつUV-可視スペクトルでの極大吸収が長波長側にあり、純度が高いことが明らかとなった。以上の研究は、低原子価希土類試薬の光に対する本質的な反応特性を多面的に捕えた研究であり、これらの研究成果に基づき、ポリシランの高純度合成が確立された。
|