研究課題/領域番号 |
11450361
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
増子 徹 山形大学, 工学部, 教授 (40007216)
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研究分担者 |
和泉 義信 山形大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30002158)
米竹 孝一郎 山形大学, 工学部, 教授 (30143085)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | 生分解生高分子 / ポリ(L-ラクチド) / ポリ(ε-カプロラクトン) / 等温結晶化 / ポリマーブレンド / モルフォロジー / 球晶 / トランスクリスタル / 生分解性高分子 / 熱解析 / 透過電子顕微鏡 / 広角X線回折 / シシカバブ / 配向結晶化 / TEM明視野像 / ポリエチレンサクシネート / 球晶構造 / トランスクリスタル構造 / X線回折 / ラメラ微結晶 / 延伸配向 |
研究概要 |
最近は環境保全の観点から生分解性高分子が各方面より注目されている。合成化学の進展に伴って高重合度で生分解性の良好な脂肪族ポリエステルが得られ、力学的性質の向上や大量生産性が確保されるようになった。この研究では、脂肪族ポリエステルの内、主としてポリ(L-ラクチド)(PLLA)とポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)を取り上げ、それらのブレンドが形成する微細構造について詳しい検討を行った。以下に本研究で得られた結果を要約して示す。 (1)PLLAのトランスクリスタル(TC)構造形成条件とその微細構造を詳細に調べた。温度122℃でテフロン板に挟んで等温結晶化させると、厚さ0.5mmのフィルム中心線上で微結晶成長が停止する良好なTC構造を得た。 (2)TC化されたPLLAフイルムは、10倍以上に延伸が可能で通常の3次元球晶性フイルムとは相当に異なる延伸性を示し、それは特殊なラメラ微結晶配置に基いている。このポリマーの延伸フィルムを製造する際に有力な基礎データになると思われる。延伸されたフィルム表面には、シシカバブ構造に相当する形態を認めた。 (3)PLLAの微結晶配向構造に着目し、回転型レオメーターを用いて希薄溶液からの等温配向結晶化により単離されたシシカバブ構造を得るよう試みた。透過電顕による検鏡の結果、これは8割程度成功した。しかし、PLLAシシカバブ試料の電子線回折像を得るまでには至らなかった。溶液濃度、結晶化温度の選択を含む更に詳しい検討が必要である。 (4)PLLA/PCLブレンドフイルムを用いてTC化フイルムを形成させようと試みたが、ブレンド比や結晶化温度を広範囲に変えても通常の球晶性フイルムが得られ、所望のTCフィルムを得る事は困難であった。しかし、これらのブレンドフィルムに関する形態的変化や等温結晶化についての基礎データを充分に蓄積する事が出来た。
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