研究課題/領域番号 |
11450369
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷川 博一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60127123)
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研究分担者 |
西条 賢次 京都大学, 工学研究科, 教務職員 (60115847)
竹中 幹人 京都大学, 工学研究科, 助手 (30222102)
橋本 竹治 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026230)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | ブロック共重合体 / 高分子ブレンド / 共連続構造 / ジャイロイド / 単結晶 / グレイン / スポンジ / 電子顕微鏡 / ポリマーブレンド / ミクロ相分離 / 格子欠陥 / ブロックコポリマー / バイコンティニアス / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
Gyroidとはブロック共重合体系で熱力学的安定相として出現する共連続ミクロ相分離構造の一種である。ブロックコポリマー系におけるGyroidは、微分幾何学における周期的極小曲面の一種であるGyroid双曲面によって特徴付けられ、複雑かつ高度に規則的な疑似結晶格子を形成する。Gyroidは通常バルク中では配向の異なる小領域(グレイン)からなるポリグレイン構造となっているが、もし大きな単結晶(シングルグレイン)が得られれば、高度の機能性材料として様々な方面への応用が考えられる。本研究は、ブロック共重合体/ホモポリマー混合系の自己秩序化現象を利用して巨大なGyroid単結晶を作製するとともに、以下のことを明らかにした。 ポリスチレン-ポリイソプレンジブロック共重合体/ポリスチレンホモポリマー混合系の溶媒キャスト過程におけるGyroidグレイン(Gyroid単結晶)の形成過程は、不規則な共連続相であるSpongeから転移する場合と、メッシュ状の構造であるHPL構造から転移する場合に分けることができる。前者の場合、まずSpongeが形成され、Spongeはホモポリマーを過剰に含むため、転移に際し多量のホモポリマーを外部に排出する。Gyroidの核形成・成長は随所に起きるため、成長に伴いグレインの合体・再配列が起き、大きな単結晶と成長するが、合体の際、間に挟まれたSpongeやホモポリマーの凝集相が欠陥として内部に残る。後者の場合、溶媒キャスト過程においてやはりspongeが先ず形成されるが、そのほとんどはすぐにHPLへと転移する。その際一部にGyroidの核形成が起き、HPLを消費しながら成長する。Gyroidの核は少なく、グレイン同士は離れていて合体は起こらないため、欠陥の少ない大きなGyroid単結晶が得られる。キャスト時間を長くしてゆっくりとGyroid結晶を成長させることにより大きな単結晶の作製が可能なことがわかった。
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