研究課題/領域番号 |
11450377
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
麻生 茂 九州大学, 工学研究院, 教授 (40150495)
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研究分担者 |
利光 和彦 九州大学, 工学研究院, 助手 (10180150)
木原 尚 九州大学, 工学研究院, 助手 (60243911)
西田 迪雄 九州大学, 工学研究院, 教授 (10025968)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | 解離反応 / イクスパンションツーブ / 高エンタルピー流 / 超軌道速度 / 双曲線軌道 / 空力加熱 / サンプルリターン / 突入体 / 乱流熱伝達モデル / 衝撃波 / フリーピストン衝撃波管 / 衝撃風洞 / 高温化学反応 |
研究概要 |
スペースプレーンや宇宙往還飛行体のその設計にあたっては、地球大気への突入時における飛行体へ加わる空力加熱量を正確に見積る必要がある。しかしながら、その熱流束の正確な予測は乱流熱伝達モデルの欠如により困難である。本研究の目的は、このような研究の背景をふまえて、高温効果を伴う乱流熱伝達モデルを構築するために必要とされる研究を行うことであった。この目的を遂行するために、下記のような研究を行った。 第1に、フリーピストン衝撃風洞を製作した。フリーピストンによる圧縮管の管端では250気圧から500気圧までの高圧を発生することに成功した。さらに、圧縮管の動作特性の把握、その圧縮を受けての強い衝撃波の発生に成功した。最高衝撃波マッハ数は34.5となった。第2に、フリーピストン衝撃風洞は非常に高温高圧の気流が得られる反面、気流持続時間が極端に短いことが知られているので、風洞の始動過程について数値計算を行い、風洞が始動する条件を明らかにした。第3に、化学的非平衡現象を伴う衝撃波による非定常空力加熱現象について数値計算を行い、高温化学反応の衝撃波誘起空力加熱現象に及ぼす影響について新しい知見を得た。第4に、高速流中にある物体上に発達した境界層上に衝撃波が入射して生じる衝撃波-境界層干渉における空力加熱現象を化学的非平衡を考慮して数値計算を行った。その結果、壁面の触媒性により空力加熱率が著しく違うこと、非平衡性が増すにつれて剥離域の大きさ、熱流束と圧力の関係が異なるなどの知見を得た。第5に、乱流モデルの構築を目的として、極超音速混合流、極超音速飛行体ボートテイル形状、conventional nozzleの高温流動について数値流体力学による研究を行った。また、高温効果を伴う流れの乱流モデルについて考察を行った。第6に、極超音速気流における逆噴射ジェットによる空力加熱低減の実験を行い、乱流計算と比較検討した。以上、本研究課題は当初計画していた内容をほぼ達成できた。
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