配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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研究概要 |
トウジンビェの耐乾性,耐塩性,アルミニウム耐性選抜をした.遺伝率は,アルミニウム耐性では0.47と比較的高い値になり,耐乾性では0.10でわずかに選抜効果がみられたが,耐塩性には選抜効果はみられなかった.子実収量や収量関連の形質について二回の循環選抜を行ったところ,二回目の選抜での遺伝率の値は,一株穂数が0.47,一穂重が0.67,一穂粒重が0.47,一株粒重が0.90と比較的高い値で,さらなる選抜の効果があるものと思われた.一株粒重と収量関連形質の遺伝相関が認められ,収量関連の形質による間接選抜も有効であった.年内に二回の栽培を行うためインドネシア圃場を利用したところ,選抜効果の確認が可能であり,一年以内で選抜と評価ができた. 葯培養による脱分化,再分化に成功した.葯培養には,長さ0.5〜1.0mmの四分子期前後の花粉を含むものが適し,低温処理も有効であった.MS培地に2.5mg/Lの2,4-Dを加えた培地では,置床葯あたり全カルスの誘導率は約10%となり,植物体再分化率は0.16%であった.再分化個体で固定したと思われるものがあり,収量の高い系統も得られた.再分化系統は細胞質雄性不稔系統の稔性を回復し,葯培養をハイブリッド育種に利用する可能性が示された.再分化個体同士のF1は組合せによって高い収量を示すものがあった. 若い花序の培養でカルス分化及びカルスからの個体の再分化が可能であった.再分化個体では染色体数の変異はなく,同一の遺伝子型個体を増殖することができ,トウジンビエでも自殖作物で行われる系統比較が可能となった.
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