研究課題/領域番号 |
11460020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 利治 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30227152)
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研究分担者 |
川北 一人 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (90186065)
宮田 正 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20023476)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 内部寄生蜂 / ポリドナウイルス / クロロフルアズロン / 輸精管 / 精巣 / 寄生蜂 / RNaseT2 |
研究概要 |
(1)内部寄生蜂カリヤコマユバチが雄の寄主幼虫に寄生した場合,細胞分裂のmeiotic blockを越えると精巣細胞が壊れ出すことを明らかにした。この原因はポリドナウイルスが寄主精巣細胞に感染することでおこり、壊れ出す細胞でRNaseT2遺伝子が発現していることが確認された。しかしどのようにして細胞が壊れることと結びつくのかが明らかに出来ていなかった。最近脂肪体で精巣中での変化と同じ現象がおこっていることに気づいた。脂肪体では寄生されると脂肪粒が大きくなる。これは細胞中のtubulinが切れるか形成されないことで脂肪粒同士の融合がおこり、脂肪粒が大きくなるものと考えられる。これは精巣細胞中で細胞分裂での紡錘糸が形成されないことで細胞分裂がうまくいかずに細胞が壊れ出すと考えるとうまくあうことになる。今後はこのtubulinを壊すカスケードを特定しRNaseT2の働きとの関連を明らかにする。 (2)ハスモンヨトウでは、終前齢の幼虫にクロロフルアズロンを低薬量(LD30)で処理すると精巣の発育が不完全になり次世代の個体数が減少することがわかっていたが、他の鱗翅目昆虫では全く調べられていなかった。そこで本研究でアワヨトウを使い同様の試験を行ってみたところ精巣体積の減少はみられたが、精子への分化や輸精管への精子移動等には影響がなかった。LD50くらいの濃度のクロロフルアズロンで幼虫を処理すると生存している個体でも発育阻害をおこし、ハスモンヨトウの結果のように精子移動への影響を見いだせなかった。この違いを今後さらに明らかにしていく必要がある。
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