研究課題/領域番号 |
11460036
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大久保 明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20111479)
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研究分担者 |
安保 充 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (00272443)
山崎 素直 長崎大学, 環境科学部, 教授 (00011982)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2001年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1999年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | denitrification / multi-cupper enzyme / Rhodobacter sphaeroides f.sp. denitrificans / nitrous oxide / 脱窒 / N_2O / 金属酵素 / 光合成細菌 |
研究概要 |
本研究では金属酵素の宝庫ともいうべき脱窒光合成細菌Rhodobacter sphaeroides f. sp. denitrificansの嫌気呼吸系に含まれる亜酸化窒素還元酵素(N_2OR)、一酸化窒素還元酵素(NOR)、亜硝酸塩還元酵素(NIR)について研究を行った。特に今回は、性質の明らかになっていない銅含有酵素、亜酸化窒素還元酵素(N_2OR)の性質を明らかにすることを中心として研究を行うことによって、脱窒酵素系の構造と機能についてその一端を明らかにすることができた。具体的には、精製した亜酸化窒素還元酵素(N_2OR)はMALDI-TOF-MSによって推定分子質量66,180及び66,010にピークを示し、それぞれ本酵素のサブユニットのホロ体及びアポ体と考えられる。またHPLCゲルろ過クロマトグラフィーから分子質量は105kDaと見積もられ、ホモダイマーであると結論した。本酵素は、1分子あたり7.1原子の銅を含んでいたことから、含量は8原子であると結論した。また、本酵素中にはdithioniteによって瞬時に還元されるCu(II)、30分程度かけてゆっくり還元されるCu(II)、dthioniteでは還元されないCu(II)の少なくとも3種類が存在するものと考えられる。ESRスペクトルの解析より、本酵素にはCu_A centerと呼ばれるtype 1銅やtype 2銅とは異なった複核の構造があることが確認できた。この構造はN_2ORとcytochrome oxidaseにのみ見いだされている特殊な配位構造であり電子伝達中心として機能していると思われている。本酵素にはその他にもtype 1銅に類似のシグナルが観察されたが、少なくとも確認されたものだけでもCu_A, Cu_<z1>, Cu_<z3>の合計3種類が存在すると思われる。
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