研究課題/領域番号 |
11460051
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
古賀 洋介 産業医科大学, 医学部, 教授 (70012458)
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研究分担者 |
森井 宏幸 産業医科大学, 産業保健学部, 助手 (60141743)
西原 正照 産業医科大学, 医学部, 助教授 (20131930)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
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キーワード | エーテル型脂質 / リン脂質生合成 / sn-グリセロール-1-リン酸 / CDP-アーキオールシンターゼ / アーキチジルセリンシンターゼ / エーテル脂質 / 古細菌 / エーテル型極性脂質の生合成 / CTP / アーキチジルセリン / CDP-不飽和アーキオール / CDP-不飽和アーキオールシンターゼ / エーテル型脂質の生合成 / グリセロール-1-リン酸 / グリセロールキナーゼ / ゲラニルゲラニオール / グリセロール-1-リン酸デヒドロゲナーゼ |
研究概要 |
古細菌は真核生物、真正細菌とは系統的にも生化学的にも大きく異なり、生物進化、細胞の起原への考察の材料を提供すると同時に、環境問題やバイオテクノロジーに対しても潜在的可能性を秘めている。古細菌を真核生物、真正細菌と最も例外なく根本的に区別しているのは細胞膜のエーテル型極性脂質の化学構造とその生合成機構である。特にエーテル結合だけでなく、グリセロリン酸骨格の立体構造の違いが注目される。本研究は、グリセロリン酸骨格の立体構造の違いを形成する酵素の一般性、および極性脂質合成系の一連の酵素がどこまで古細菌に特異的な構造を認識し、形成することに貢献しているかを各酵素の基質特異性を調べることによって研究した。古細菌独自のグリセロリン酸構造を生成するG-1-P dehydrogenaseは測定した限りのすべての古細菌に見いだされ、ゲノム解析のなされたすべての古細菌にそのホモローダが検出され、この酵素の古細菌における普遍的存在が立証された。また、古細菌以外の生物にはこの遺伝子のホモローダは見いだされなかった。G-1-Pに2本のゲラニルゲラル基がエーテル結合した最初の脂質前駆体であるarchaetidic acidはCTPで活性化され、CDP-archaeolという極性脂質生合成の共通の中間体を形成する。この酵素、CDP-archaeol synthaseはゲラニルゲラニル基に強い特異性を示したが、グリセロリン酸の立体構造やエーテル結合には特異性を示さなかった。CDP-archaeolはセリンと反応してarchaetidylserineに転換するのが古細菌極性脂質生合成の次の反応である。この酵素AS synthaseは炭化水素鎖、グリセロリン酸の立体構造、エーテル結合に特異性を示さず、合成したCDP-archaeol類似物のすべてに活性を示した。この酵素は真正細菌BacillusのPS synthaseとホモロジーを示し、基質特異性でも共通性を示し、その起源に示唆を与えた。
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