研究課題/領域番号 |
11460073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
白石 進 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70226314)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 分子分類 / 分子系統 / 針葉樹 / スギ科 / ヒノキ科 / 葉緑体DNA / DNA塩基配列 / 分子系統樹 / DNA塩基配列情報 / 球果鋼植物 / 植物分類 / 塩基配列情報 |
研究概要 |
葉緑体DNA上にコードされている4遺伝子(rbcL、atpA、petA、rps3)の塩基配列情報を基に、ヒノキ科・スギ科の系統関係を解明し、以下の点を明らかにした。 1.スギ科植物の系統進化の解明およびヒノキ科との関係について検討し、スギ科はヒノキ科を含む5つのクレイドから成り立っていることが明らかとなった。 2.ヒノキとその変種であるタイワンヒノキの間に塩基配列上の多型が存在するか検討した結果、petA遺伝子に塩基置換が認められた。これを利用してヒノキとタイワンヒノキの識別が可能となった。 3.ヒノキ属植物の系統進化の解明について検討し、アラスカヒノキは系統的に大きく異なり、他の5種1変種は比較的短い間に3系統に分かれたことが明らかとなった。 4.レイランドサイプレスの雑種性を検証し、分子レベルでモントレーヒノキとアラスカヒノキの雑種であることを明らかにし、その交配組合せを特定することができた。 5.ヒノキ属植物のなかでも系統的に大きく異なったアラスカヒノキの分類学上の位置づけを試み、イトスギ属と系統的に近く、アラスカヒノキをイトスギ属の1種とすることを提唱した。 6.ヒノキ科植物の系統進化解明について検討し、ヒノキ科は単系統で、北半球と南半球の属でそれぞれ単系統群を形成することが明らかとなった。ヒノキ科の中で最も早く分化したのは南半球の属で、北半球の属ではネズコ属・アスナロ属がまず分岐し、イトスギ属、ビャクシン属は比較的新しくできた属であることも明らかとなった。 7.マオウヒバ属植物の系統進化解明について検討し、ヒノキ科の中で最も新しい属であり、短い間に種分化が行ったことを明らかにした。
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