研究課題/領域番号 |
11460101
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 近畿大学 (2001) 東京水産大学 (1999-2000) |
研究代表者 |
小野 征一郎 近畿大学, 農学部, 教授 (40017075)
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研究分担者 |
田中 栄次 近畿大学, 農学部, 教授 (40217013)
中居 裕 東京水産大学, 水産学部, 教授 (70164118)
多屋 勝雄 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60293099)
片岡 千賀之 長崎大学, 水産学部, 教授 (00112433)
婁 小波 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (50247970)
島 秀典 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (00253914)
服部 昭 八戸大学, 商学部, 教授 (20180896)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2001年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 漁獲可能量制度 / 漁業管理 / 資源管理 / 制度評価 / 資源評価 / 漁業経済 / TAC制度 / 漁獲可能量 / 漁業管理制度 / 資源管理制度 |
研究概要 |
本研究では、TAC対象種であるマアジ、マイワシ、サバ類、スルメイカ、スケトウダラ、ズワイガニ、サンマを取り上げ、資源先取り競争の状況、投資状況、経営動向など、TAC制度の導入による漁業管理の変化を中心に検討を行った。また、TAC管理の国際比較、制度評価、資源評価の問題点といった、制度そのものの評価も行った。 大中型まき網漁業の対象種であるマアジ・マイワシ・サバ類では、小型魚に対する成長乱獲の実態と海域・漁業者団体による対応の違いが明らかにされた。釣りの対象であるスルメイカは、寿命の短い魚種を対象としたTAC管理の問題点および日本、韓国、中国の共通海域における資源競合と漁場競合の実態が明らかにされた。沖合底引き網漁業の対象であるズワイガニは、漁業者の自主管理を中心とした漁業管理の実態とTAC制度の追加による管理体制の変化が明らかにされた。このほか、スケトウダラ、サンマについても、漁業実態とTAC制度導入による漁業管理の変化が検討された。以上の分析をとおして、TAC制度下における協調と競争の諸相、漁業内部における協定制度の意義と問題点が明らかにされた。 制度評価に関しては、日本におけるTAC制度は、欧米の個人に割り当てられ、譲渡可能なITQ制度と比較して特異なものであるが、いずれの制度も他のインプット・コントロールと一緒になって有効性を発揮することが明らかにされた。制度評価については、福岡県の中型まき網を事例として、リーダーやルールに関する管理組織の要件とルールの遵守率のような評価基準の妥当性が検討された。また資源評価については、TAC設定の根拠の一つとなるMSYが算定に当たって多くの問題点を有していることが指摘された。
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