研究課題/領域番号 |
11460110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
久保 成隆 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40134506)
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研究分担者 |
大里 耕司 東京農工大学, 農学部, 助手 (80143634)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 灌漑排水 / 水利用効率 / 水管理 / 非定常流 / 数値シミュレーション / 陰差分法 |
研究概要 |
本科学研究補助金による4ケ年間の研究を通じて、下記の各項について以下の様な成果が得られている。先ず、(1)user friendlyな非定常流シミュレーションモデルに関しては、陰差分法をベースとしたモデルの開発に成功した。そのモデルをベトナム紅河デルタでの排水解析に適用しその有効性を実証した。同時に非定常流モデルを水文解析のタンクモデルとしても使えることを示した。次いで、(2)広域な低平地における排水解析に関しては、タイ国のチャオプラヤデルタの浮稲地域を研究対象として、水収支計算により、デルタの浮稲地帯の持つ遊水能力を検討した。その結果、雨季における洪水問題と乾季における水不足問題を軽減する遊水地と調整池の設置構想を提案して、それによって二つの問題をある程度解決することが可能であることを示した。(3)感潮河川における堰の建設がもたらす異常潮位の解析に関しては、摩擦項の非線形性を考慮した理論解析に成功した。その結果、堰の河口からの位置によって異常潮位の振幅を予測する近似的な理論式を提案することができた。(4)水位観測による用水路の流量推定に関しては、村高用水での現地観測と実験室における模型実験によってその可能性を検討した。その結果、水位観測データによる非定常流解析が、流量を推定する上で非常に有効であることが実証された。しかし、同時に、模型実験においては縮尺比率が大きい場合、摩擦項の取り扱いに関して疑問点が指摘され、それに関しては今後の課題となった。(5)用水路系では水理操作は定常から次の定常を目指して行われるわけであるが、それの遷移過程に関しては、その理論解析に成功した。その結果、水路の長短は支配方程式の無次元化によって分類でき、短い水路での定常への遷移過程は波の往復によって、一方、長い水路で定常への遷移過程は拡散現象によって実現されることが判明した。
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