研究課題/領域番号 |
11460139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
後飯塚 僚 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (50301552)
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研究分担者 |
林 克彦 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (20287486)
北村 大介 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (70204914)
辻 佐智代 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (60297629)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | アレルギー / シグナル伝達 / IgEレセプター / マスト細胞 |
研究概要 |
本研究において、B細胞に発現するBASHと同じファミリーに属するMIST分子の発現制御機構、マスト細胞のIgEレセプターシグナル伝達における機能、ならびにMIST欠損マウスの作製を行い、MIST分子のI型アレルギーにおける役割について以下の基礎的な知見を得るに至った。 1.MIST遺伝子の転写制御領域の解析から、MIST遺伝子の転写はマスト細胞特異的な転写制御領域とサイトカインに対する反応性に関与する領域によって制御されており、サイトカインレセプターシグナルに関与する転写因子STATがサイトカイン刺激依存的にMIST遺伝子の転写制御領域に結合することが明らかになった。 2.MIST分子は、マスト細胞上のIgEレセプターをIgEおよび抗原で刺激することにより、Lynチロシンキナーゼによってチロシンリン酸化され、IgEレセプターシグナル伝達に関与する様々なシグナル分子と会合することから、IgEレセプター下流で機能するアダプター分子であることが判明した。 3.マスト細胞株に変異型MIST分子を過剰発現させると、IgEレセプターを介したマスト細胞の脱顆粒が有意に抑制されることから、MIST分子は、IgEレセプター刺激から脱顆粒にいたるシグナル伝達系において重要な役割をもつことが示された。 4.生体におけるMISTの機能を解析するために、標的遺伝子組換え法を用いてMIST遺伝子変異ES細胞を作製し、それを用いてMIST欠損マウスの作製に成功した。MIST欠損マウス由来のマスト細胞はIgEレセプターを介した脱顆粒反応ならびにサィトカィン産生が野生型に比べ低下しており、さらにin vivoにおけるIgEによる全身性受動アナフィラキシー反応も減弱していることが判明し、マスト細胞を介した生体のアレルギー反応においてもMIST分子が重要な役割を担っていることが明らかになった。
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