研究課題/領域番号 |
11460143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高島 郁夫 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30002083)
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研究分担者 |
高橋 健一 北海道立衛生研究所, 疫学部, 科長
岩崎 琢也 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90146027)
苅和 宏明 (刈和 宏明) 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (70224714)
水谷 哲也 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (70281681)
丸山 務 麻布大学, 環境保健部, 教授 (50239159)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2001年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1999年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | ダニ媒介脳炎ウイルス / ウイルス性脳炎 / 病原性 / ダニ媒介脳炎 / ウイルスの起源 |
研究概要 |
本研究ではダニ媒介脳炎の予防対策の資料とするため、北海道におけるウイルス汚染地の特定、マウスを用いた北海道株の病原性の評価およびヨーロッパ型ワクチンの北海道ウイルス株に対する効果判定について検討を加えた。さらに北海道株の分岐時代を極東型との系統学的な比較により推定した。またシベリア地域に分布するウイルス株の亜型を明らかにした。 ダニ媒介性脳炎(TBE)ウイルス北海道Oshima株はマウスにおいて他のTBEウイルス株と共通の病原性を示した。北海道におけるTBEウイルスの汚染地はウマとイヌの血清疫学調査によって渡島、檜山、胆振および後志の道南4支庁に及ぶことが判明した。エゾアカネズミとエゾヤチネズミからTBEウイルスが分離されたことから、これらの野ネズミがTBEウイルスの病原性動物と推定された。北海道と極東ロシアで分離されたTBEウイルスの系統樹解析を実施した。北海道株は極東型と判明した。さらに同義置換率の解析からこれらのウイルスの進化速度を算出し、分岐年代を推定したところ、北海道と極東株は260〜430年前に分岐したと推定された。シベリアと極東ロシアに分布するTBEウイルス株の性状を解析した。この結果極東型ウイルスに加え新しいシベリア型ウイルスの存在が明かとなった。ヨーロッパ型のTBEウイルスワクチンの効果をマウスでの防禦試験とヒトでの中和抗体産生能で調べた。本ワクチンはTBEウイルス北海道株、極東株およびシベリア株に有効であることが判明した。
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