研究課題/領域番号 |
11460144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
長澤 秀行 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (60172524)
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研究分担者 |
豊田 裕 帯広畜産大学, 畜産学部, 名誉教授 (90050418)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (80159582)
藤崎 幸蔵 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00292095)
横山 峯介 三菱生命科学研究所, 室長
鈴木 宏志 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (60333473)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 原虫病 / Toxoplasma gondii / Neospora caninum / Cryptosporidium parvum / トランスジェニックマウス / アポトーシス / 感染防御機構 / P0蛋白質 |
研究概要 |
原虫感染による動物の被害は、世界的規模に及び、動物産業界に甚大な被害を与えているのみならず、人畜共通感染症として公衆衛生上の重要問題となっているが、完全な予防・治療法は確立されていない。本研究の目的は、発生工学的手法を用いて作り出された遺伝子改変マウスを用いて、個体レベルで原虫感染防御機構を解明することである。そこで、トキソプラズマ、バベシア、トリパノソーマ、ネオスポーラ、クリプトスポリジウムの各種原虫から免疫原性の高い蛋白質を特定し、塩基配列の同定をおこなった。また、モノクローナル抗体を用いて原虫抗原蛋白質の局在を、間接蛍光抗体法、共焦点レーザー顕微鏡、透過型電子顕微鏡により明らかにすると共に、機能解析として各蛋白質の原虫分化・増殖、細胞内侵入性、感染マウスに対する生存率等に及ぼす影響を検討し、感染防御機構への関与を解析した。更に、既に本センターで保有している遺伝子改変マウス(トキソプラズマP30トランスジェニックマウス、IFN-γノックアウトマウス、スカベンジャーレセプターノツクアウトマウス、TNF-αノックアウトマウス)に各種原虫を接種し、感染経過を野生型マウスと比較検討することにより、感染防御機構の解明をおこなった。その結果、感染防御免疫における抗原提示細胞の重要性、特にT細胞と樹状細胞との相互作用において、細胞表面抗原の発現が防御効果を左右する重要な要素となる可能性が強く示唆された。すなわち、T細胞に存在するCD28の発現は感染防御を誘導する免疫処置により変化しないのに対して、抗原提示細胞上のclass II、CD80及びCD86分子の発現は上昇し、T細胞活性化を誘導する事実が明らかとなった。また、細胞内寄生原虫に関しては、感染宿主細胞のアポトーシスが防御機構に重要であり、原虫側から積極的に働きかけるアポトーシスの抑制が、原虫の病原性を高める要因となることを明らかにした。
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