研究課題/領域番号 |
11460150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
阿久津 克己 茨城大学, 農学部, 教授 (10151002)
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研究分担者 |
中島 雅己 茨城大学, 農学部, 助手 (70301075)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1999年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | Botrytis cinerea / 多細胞型付着器 / 病原性 / イノシン / GTP結合タンパク質 / Differential Display法 / Aspartic proteinase / 遺伝子破壊 / Botrytis fabae / Cutinase 遺伝子 / Polygalacturnase遺伝子 / 侵入器官 / クローニング / 遺伝子構造 / 侵入器官分化 / サイクリックAMP / 多犯性病原菌 / 膜タンパク質 / 分子スイッチ |
研究概要 |
灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の侵入器官である多細胞型付着器の形成機構を解明するために、その分化を誘導するイノシン及びcyclicAMPの作用機構を解析した。イノシンは、複数の菌株に対して付着器の形成を誘導し、キュウリへの感染を促進した。cAMPによる誘導効果は、イノシンに比べて低いが、時間の経過とともに増大した。cAMPは、本菌菌体でイノシンに代謝されることから、イノシンが本菌の付着器分化の誘導因子である可能性が示唆された。生体分子間相互作用解析装置(Iasys)とSDS-PAGEの組合せにより、イノシンに特異的に結合する菌体物質を検出した結果、細胞膜タンパク質分画中に存在する19kDの結合タンパク質が得られた。このN-末端アミノ酸配列を決定し相同検索したところ、シグナル伝達系の分子スイッチ機能を果たすGTP-結合タンパク質と高い相同性を示した。 次に、多細胞型付着器形成時に特異的に発現する遺伝子の単離を試みた。本菌の分生胞子を15時間プラスチックシャーレ上で静置培養を行い、付着器を形成した菌体からmRNAを抽出した。対照して、本胞子を15時間振とう培養して得られた菌体から同様にmRNAを抽出した。得られた両mRNAをDifferential Display法に供試した。その結果、数種のプライマーを用いた場合、PCR増幅産物のポリアクリルアミド電気泳動において両サンプル間でバンドパターンに違いがあることが確認された。付着器形成時に特異的に見られるバンドを単離してその塩基配列を決定し、その予想されるアミノ酸配列を用いて相同検索を行った結果、Threonyl-tRNA synthetase、Aspartic prot einase、Alpha-glucosidaseとの相同性がみられた。Aspartic proteinaseはAspergillus fumigatus及びCandida albicansなどの日和見感染菌において感染時に特異的に分泌される酵素として知られ、病原性に深く関与することが示唆されている。また、Aspergillus fumigatusでは侵入菌糸から分泌されることも明らかにされている。現在、Aspartic proteinase遺伝子の破壊株を作出して多細胞型付着器の形成及びその侵入力との関係を解析中である。
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