研究課題/領域番号 |
11470066
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
安保 徹 新潟大学, 医学部, 教授 (30005079)
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研究分担者 |
渡辺 久美 (渡部 久実) 新潟大学, 医学部, 講師 (50143756)
関川 弘雄 新潟大学, 医学部, 助教授 (50018694)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2000年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1999年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | マラリア / 感染赤血球 / 胸腺外分化T細胞 / TER119 / monomorphic MHC / 骨髄造血 / メロゾイド / メロゾイト |
研究概要 |
二年間を通して4つの結果を挙げることができた。 1)マラリア原虫の感染が持続するためには赤血球から放出されたメロゾイトが新しい赤血球に感染しなければならない。骨髄でつくられたばかりの新しい赤血球がこの標的になることが知られていたが、具体的にこれら赤血球を同定していたわけではない。本研究で、ヒトおよびマウスのマラリア原虫感染の研究の過程でMHC陽性の赤血球がこの標的になっていることが明らかとなった。 2)一方、ヒトおよびマウスのマラリア原虫感染で胸腺外分化T細胞が驚くほどその数が増加し、機能が活性化することを報告した。このようなT細胞の防御はTCRを使用しているゆえに標的はMHC抗原を発現していなければならない。このような考えからマラリア原虫感染で活性化された胸腺外分化T細胞の標的もMHC陽性の赤血球である可能性が極めて高く、この予想をすべて支持するようなデータが出てきた。3)6.5Gy照射したマウスにPlasmodium(P.)yoeliiを感染させると、通常7〜14日目に表れるparasitemiaが出現していない。この時、全身のリンパ球は減少し激しい免疫抑制状態となっていた。その後、赤血球造血の回復と共にparasitemiaが表われマウスは死亡した。このことは造血で生じた新しい赤血球のみがin vivoでは原虫の標的となっていることを示している。4)赤血球を^<51>Crでラベルして細胞障害試験を行った。この結果、メロゾイド感染を含む、MHC class I抗原陽性の赤血球がintermediate TCR細胞(TCR^<int>細胞)によって障害を受けることが分かった。NKT細胞も一部の障害活性に関与していた。 最後に、in vitroのメロゾイドの赤血球への感染実験は血清10%の条件で行われていて、これを25%以上に上げると感染が起こらないことを明らかにした。つまり、in vivoの血清100%の末梢血では感染があまり拡がることが無く、組織(骨髄や肝か)で感染が持続していることが予測された。
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