配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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研究概要 |
パラミクソウイルス科のウイルスは,非分節マイナス極性,約15kbのRNAをゲノムとしてもつ.我々は,これまでに精製センダイウイルス(SeV)粒子を用いた効率のよい,かつ正確なin vitro転写系を開発し,SeVの転写反応には宿主由来の複数のタンパク質性因子(宿主因子)が必須であることを見出した.本研究では宿主因子の精製と性質について解析を進め,以下の結果を得た.1)宿主因子活性を高度に精製し,それがそれぞれ相補的な4種類のタンパク質因子,チューブリン,ホスホグリセリン酸キナーゼ,エノラーゼ,および未同定因子p24からなることを明らかにた.2)チューブリンは転写開始反応に関与することを明らかにした.この場合,チューブリンはウイルスMタンパク質に直接結合してウイルスRNPからMを除去することにより,またそれ自身転写開始複合体に組み込まれて作用することを示した.残りの3つの因子,ホスホグリセリン酸キナーゼ,エノラーゼ,およびp24はRNA鎖伸長反応において機能することを明らかにした.3)ウイルスLタンパク質を組換えタンパク質として発現し,それがウイルスmRNAキャップ構造をメチル化する活性(mRNAグアニン-7-メチル基転移酵素活性)を有することを証明した.
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