研究課題/領域番号 |
11470108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
實成 文彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (60127561)
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研究分担者 |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 教授 (00232471)
浅川 冨美雪 倉敷芸術科学大学, 教養学部, 教授 (20159362)
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 教授 (10163974)
須那 滋 香川医科大学, 医学部, 助手 (40253265)
竹内 義喜 香川医科大学, 医学部, 教授 (20116619)
竹中 生昌 香川医科大学, 医学部, 教授 (40032180)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | DEHP / 精巣萎縮 / vitamin E, C / caffeine / nicotinic acid / ethanol / 酸化ストレス / Ethanol / Caffeine / Nicotinic Acid / 活性酸素 / アポトーシス / エチルアルコール / カフェイン / ナイアシン / ビタミンC / ビタミンE / 初期像 / 回復 / 精巣障害 / ビタミンEC |
研究概要 |
Di-(2-ethylhexyl)phthalate(DEHP)はpolyvinyl chloride(PVC)などプラスチックの可塑剤として最も汎用されている物質であるが、近年は内分泌撹乱化学物質としてその毒性影響が注目されている。最近の研究で、DEHPが成熟期、成長期ラットのいずれにおいても精巣障害等の雄生殖毒性を発生させるが、この障害はmono-(2-ethylhexyl)phthalate(MEHP)が誘導した酸化ストレスにより引き起こされることが示唆されている。DEHPを含むPVCは消費材、食品の容器、玩具、医療器具などに広く利用されているためDEHPによる汚染は広範囲にわたり、一般住民は常時食品、飲料水、空気中のDEHPにさらされおり、このことからヒトの生殖機能への危害の可能性が懸念される。 本研究では、食物や飲料中に広く分布する化学物質のDEHP精巣毒性への効果を明らかにする目的で、vitamin E C, caffeine, nicotinic acid、ethanolなどのような抗酸化物質をDEHPとともに成長期ラットに投与した。その結果、4-5週齢SDラットに1-2%DEHP混餌を1-2週間投与することに,より精巣萎縮が引き程こされること、若年ラットのほうがDEHP精巣毒性への感受性が高いことなどが判明した。また、血中や精巣中のMEHP濃度とDEHPが誘発した精巣萎縮の程度には相関関係が見出され、active toxicant(MEHP)の濃度と精巣障害にはdose-effect関係が示唆された。 2%DEHP混餌とvitamin E C配合飲料水を摂取した4週齢ラットにおいて精巣萎縮があきらかに抑制された。また、caffeine(0.05w/w%)、nicotinic acid(0.5w/w%)、ethanol(25、5v/v%)配合飲料水においても、1%DEHP混餌投与4週齢ラットの精巣萎縮を防御することがわかった。これらの化合物による効果の作用機序はあきらかではない。しかし、これらの結果は、DEHP精巣障害の阻止には抗酸化作用やフリーラジカル消去能力が関連しているかもしれない。
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