研究課題/領域番号 |
11470135
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
菅野 健太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60179116)
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研究分担者 |
熊倉 泰久 自治医科大学, 医学部, 助手 (50275682)
佐藤 貴一 自治医科大学, 医学部, 講師 (50275707)
武藤 弘行 自治医科大学, 医学部, 講師 (50322392)
石野 祐三子 自治医科大学, 医学部, 助手 (80275685)
深澤 啓子 自治医科大学, 医学部, 助手 (60311940)
木平 健 国際医療福祉大学, 助教授 (70195345)
福嶋 康之 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
川上 訓 自治医科大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | ヒスタミンH2受容体 / 壁細胞 / 受容体キナーゼ / ヒスタミンH_2受容体 |
研究概要 |
これまで、種々の議論があったヒスタミンH2受容体の局在をはじめて特異抗体によって、蛋白質レベルで壁細胞に存在することを確認し、これを英文論文として報告した。ヒスタミン受容体ノックアウトマウス作成については、別のグループにより先行されたが、昨年度の共同研究者福島により、相同組み替えの認められたES細胞を胞胚に導入し、作成されたキメラマウスの交配によりヒスタミン受容体ノックアウトマウスを作成した。しかし、H2受容体欠損マウスでは、胃粘膜機能にはあまり大きな異常は表れず、胃粘膜の変化は酸分泌の不足に由来する2次的な変化が主体と考えられる結果である。このことは、機能的には重要であるが、終末分化した機能細胞においてのみ発現するH2受容体遺伝子のような遺伝子ではなく、組織構築や発生分化を司る遺伝子を標的とする研究が、組織再生や癌化などの医学的課題を解明するうえでより重要であることを示唆している。 またヒスタミン受容体の機能をさらに検討するため、ヒスタミンH2受容体を発現している壁細胞に遺伝子を導入、発現を行い、壁細胞機能を人工的に修飾する実験を開始した。ヒスタミンH2受容体機能調節に関しては、受容体キナーゼの各種をクローニング、発現させ、ヒスタミンH2受容体の機能に関わる受容体キナーゼを同定した。さらに、in vivoにおけるヒスタミン受容体の機能を検討するため、H2受容体を壁細胞に過剰発現させたトランスジェニックマウスの作成にも成功し、現在F1の個体数の増加をはかるとともに発現形質の詳細な解析も開始した。HE染色にてヒスタミンH2受容体過剰発現マウスではコントロールに比べ、壁細胞の増加によると思われる胃粘膜の肥厚が観察されている。今後、さらに詳細な検討を免疫組織化学的手法を用いて実施する予定である。
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