研究課題/領域番号 |
11470158
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
世古 義則 (世古 義規) 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30240708)
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研究分担者 |
寒川 賢治 国立循環器病センター, 研究所生化学, 部長(研究職)
戸辺 一之 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30251242)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1999年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | ischemia / reperfusion / hypoxia reoxygenation / cardiac myocytes / autocrine / bioactive substance / VEGF / apoptosis / hypoxia / reoxygenation / reoxyaenation / redox / signal transduction / humoral 48ctor / cardiac myocyte |
研究概要 |
(1)低酸素負荷後再酸素化(酸化ストレス)刺激に反応して心筋細胞から放出される生理活性物質が活性化する心筋細胞内情報伝達系および心筋細胞に対する生理作用の解析(培養心筋細胞を用いたin vitroの系で):酸化ストレス刺激を行った心筋細胞の培養上清(conditioned medium)中の物質は、心筋細胞においてMAPK(ERK1/2)、p38MAPK、SAPKという3つの異なるMAPKの経路を刺激後5〜10分以内に活性化した。また、24〜48時間で心筋細胞のアポトーシスを誘導した。(2)低酸素負荷後再酸素化(酸化ストレス)刺激に反応して心筋細胞から放出される生理活性物質の単離・同定:(A)生理活性物質を含むconditioned mediumをMAPK活性化能とアポトーシス誘導能を指標にして分離したところ、分子量1万以上のタンパクであることが判明した。(B)さらに、等電点→イオン交換→ゲル濾過→疎水結合の順にクロマトグラフィーで精製した後、SDS-PAGEにて電気泳動して得られたbandをアミノ酸分析・質量分析にて解析した。その結果、生理活性物質は複数のタンパクからなること、そして少なくとも1種類の新規物質を同定した。現在、それに対する抗体を作成し大量に精製することにより、生理活性を確認する作業を進めている。(3)低酸素刺激による細胞内情報伝達系の活性化を媒介していると考えられる液性因子のオートクライン機構の解明:(A)低酸素刺激に対する心筋細胞応答において、VEGFはオートクライン的に作用することによってアポトーシスを抑制するのみならず、p125FAKやpaxillinを活性化することにより細胞外基質との接着を増強し、細胞保護的に作用していると考えられた。(B)反復伸展刺激による相対的な低酸素状態に対する心筋細胞応答もVEGFのオートクライン機構を介していること、VEGFのさらに上流にTGF-βのオートクライン機構が存在すること、などが明かとなった。
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