研究課題/領域番号 |
11470160
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
藤原 久義 岐阜大学, 医学部, 教授 (80115930)
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研究分担者 |
竹村 元三 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (40283311)
岡野 幸雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (10177066)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2000年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1999年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | ラット頚動脈 / バルーン障害モデル / bax mRNA / 遺伝子治療 / アポトーシス / 増殖能 / mouth muscle cells / apoptosis / TUNEL / electron microscopy / DNA ladder |
研究概要 |
平成11年度はラット培養平滑筋細胞およびマクロファージにbax遺伝子を導入し、アポトーシスが誘導出来るか否かを検討した。ラット培養平滑筋細胞(SMC)よりRNAを抽出し、RT-PCR法にてbax mRNAに相補的な塩基配列を持つbax cDNAを合成し、大腸菌内で増幅し、精製した。このbax cDNAをアデリウイルスに組み込み、bax遺伝子発現ベクターを作成した。このbax遺伝子をラット培養SMCおよびマクロファージに導入した。まず、bax mRNAおよびBax蛋白が増大することをノーザンブロット法およびウエスターン法で確認した。bax遺伝子導入SMCおよびマクロファージではコントロールとしての非導入SMCやマクロファージに比較し、SMCおよびマクロファージの死が有意に増大した。このSMC死のメカニズムかアポトーシスかネクローシスかを鑑別するためにアポトーシスのマーカーであるTUNEL、DNA ladder、Taq-polymerase based in situ ligation法および電顕にて観察した。その結果、TUNEL陽性&Taq-polymerase based in situ ligation陽性のSMCやマクロファージの増大、DNA ladderの陽性化および電顕的にアポトーシスの所見(核クロマチンの半月状または三日月状の凝集、細胞のschrinkage、アポトーシス小体)が見られた。ネクローシスのマーカーであるPfu染色はコントロールのSMC&マクロファージと同様であった。これらは培養中のartifactと思われた。以上よりbax mRNA導入はSMCのアポトーシスを誘導することが明らかになった。次に上記bax mRNA導入によるアポトーシスSMCモデルにTNF-αを添加したところ、SMCのアポトーシスの増大が見られた。すなわちTNF-αはSMCのアポトーシスに対し相乗効果を示した。 平成12年度はラット頚動脈バルーン障害内膜増殖モデルを作成し、bax遺伝子導入を行い、intimal hyperplasiaの予防が可能かを検討した。遺伝子導入はアデノウィルスベクターを用いて行い、バルーン障害後、1日、5日、14日、30日で屠殺し、ノーザンブロッティング法およびウエスターンブロッティング法により、bax mRNAおよびBax蛋白の経時的発現量を検討した。バルーン障害頚動脈組織標本を対象に内膜肥厚の程度はelastic van Gieson染色、抗アクチン抗体、抗マクロファージ抗体による免疫染色を行い、イメージアナライザーで検討した。アポトーシスはTUNEL法にて、増殖はPCNAにて検討した。その結果、以下のことが明らかになった。1)遺伝子導入しなかったコントロールと比較し、bax遺伝子の導入群ではバルーン障害頚動脈組織にbax mRNAおよびBax蛋白の発現増強がみられた。2)遺伝子導入しなかったコントロールと比較し、遺伝子の導入群ではintimal hyperplasia組織平滑筋細胞におけるTUNEL陽性細胞は増大したが、PCNA陽性細胞には変化がなかった。3)遺伝子導入しなかったコントロールと比較し、遺伝子の導入群でのintimal hyperplasiaの程度は改善傾向がみられたが、有意の所見は得られなかった。以上よりラット頚動脈バルーン障害に対するbax遺伝子の導入はintimal hyperplasia組織平滑筋細胞のアポトーシスを促進する。しかし、バルーン障害後の再狭窄予防効果があるか否かについては明瞭な結論が得られなかった。
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