研究課題/領域番号 |
11470191
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 順天堂大学 (2000-2001) 京都大学 (1999) |
研究代表者 |
笹井 啓資 順天堂大学, 医学部, 教授 (20225858)
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研究分担者 |
平岡 真寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | Comet Assay / 低酸素細胞分画 / 膵癌 / 骨肉腫 / 術中照射 / 酸素分圧 / コメット アッセイ / 子宮頸癌 / 腔内照射 / 子宮頚癌 |
研究概要 |
本研究は、アルカリ溶解法を用いたコメットアッセイによるヒト腫瘍内の低酸素細胞分画の測定を目的とする。マウス実験腫瘍においてアルカリ溶解法を用いたコメットアッセイが低酸素細胞分画法の改良および、京都大学医学部医の倫理委員会からの指針を得て臨床症例での腫瘍内低酸素分画測定を行った。対象は子宮頸癌腔内照射例、膵癌術中照射例、骨軟部腫瘍術中照射例である。子宮頸癌腔内照射例では5例に施行し1例で、骨肉腫術中照射6例中3例で、膵癌6例中5例で測定が可能であった。子宮頸癌症例では、腔内照射の直前・直後に21Gの注射針による吸引にて細胞を採取した。膵癌症例では25から30Gyの術中照射直前・直後に生検針にて細胞を採取した。骨肉腫症例では80Gyの術中照射直後後に組織片を採取した。検体は氷温水中で単細胞に分離後、アルカリ処理後コメットアッセイを行った。DNA障害の程度をあらわす各細胞のコメットのテイルモーメントのヒストグラムを作成した。 実験の場合DNA障害の小さな低酸素細胞とDNA障害が大きな正酸素細胞とで明らかに異なる二峰性の分布を示すので容易に低酸素細胞分画の測定可能であった。一方、臨床例では両者の分離が困難で、正確な低酸素細胞分画の算定は困難であった。DNA障害の小さな細胞の比率を放射線抵抗性分画として算出した。テイルモーメントの最大値の1/3以下のテイルモーメントから求めた放射線抵抗性分画は67から36%であった。この方法では、テイルモーメントの最大値が不安定であり、変法としてテイルモーメントの中央値の3/5以下の値を示す分画を求めると42から21%であった。臨床成績との比較は、最も症例の多い膵癌でも5例であり有意な関連は見いだせなかった。
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