研究課題/領域番号 |
11470192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高橋 睦正 熊本大学, 医学部, 教授 (10038680)
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研究分担者 |
興梠 征典 熊本大学, 医学部, 助教授 (60195691)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | MRI / 三次元 / 頭蓋内仮想内視鏡 / CISS法 / volume-rendering法 / 脳糟 / 脳神経 / 脳室 / 脳槽 |
研究概要 |
まず平成11年度は、脳槽内仮想内視鏡に用いる撮像法の基礎的な検討と臨床応用の可能性について検討した。基礎的研究では、CISS法の特性を調べるためファントムを用いた検討を行い、単純および造影CISS法ともに60-70度のフリップ角が最適という結果を得た。CISS法により得られたデータをDICOM3.0でワークステーションに転送し、perspective volume-renderingalgorithmを用いてデータを処理することにより脳室、脳槽内の仮想内視鏡が実現した。この脳槽内仮想内視鏡では、後頭蓋窩内の脳神経や脳室などの複雑な構造をこれまでの画像で得ることのできなかった新しい三次元画像として表示することが可能であり、頭蓋内正常構造の理解を深めるための教育目的に応用可能であると考えられた。 引き続き平成12年度は基礎的実験で得られた最適パラメータを有するシーケンスを用いて、神経血管圧迫やその他の様々な疾患、すなわち三叉神経痛、片側顔面神経痙攣、前庭神経鞘腫、鞍上部腫瘍、下垂体性小人症、側脳室壁の多発性病変例などに応用した。神経血管圧迫の症例では、複雑な神経と血管との関係を3次元的に描出する事が可能で、三叉神経や顔面神経を血管が圧迫している様子が明瞭に描出された。CISS画像を用いたため動脈による神経圧迫のみでなく、静脈による神経血管圧迫も描出できた。ほかの脳槽および脳室内の腫瘤性病変では、腫瘤と周囲の脳組織・脳神経などの構造との関係が遠近感を持った立体的3次元画像として描出された。そのほか、血管内仮想内視鏡の臨床応用も試み、正常血管内腔および動脈瘤などの異常な血管内腔の観察を行った。このような仮想内視鏡の画像は術前のシミュレーション、患者およびその家族への説明などに充分応用可能と考えられた。
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