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肝・胆道・膵癌の発生と進展における免疫回避機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11470261
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 消化器外科学
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

中野 博重  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20075071)

研究分担者 高 済峯  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80305713)
久永 倫聖  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30275341)
中島 祥介  奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (00142381)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
キーワード肝細胞癌 / 免疫回避 / Fas / IFN-γ受容体 / MHC class-I / アポトーシス / Ki-67 / p53 / IFN-γ
研究概要

我々は,肝細胞癌におけるFas発現の減弱が,宿主の免疫機構から逃れる一因であることを見出した(Hepatology,1999)。Fas発現には、p53の正常機能が必要であることも報告したが、p53が正常でもFas発現が減弱している症例を認めた。そこで、Fas発現を増強すると言われているIFN-γとの関連を検討した。すなわち凍結切片上で、肝細胞癌におけるIFN-γ受容体の発現とIFN-γ陽性リンパ球を検討した。硬変肝細胞におけるIFN-γ受容体の発現は、正常肝細胞に比べて増強していた。肝細胞癌44例中、IFN-γ受容体陽性肝癌は29例であり、陰性例は15例であった。real time RT-PCRによりmRNA levelでの発現を検討したところ、転写の段階で既にIFN-γ受容体発現は減弱していた。また、IFN-γ受容体の糖化の程度がIFN-γとの親和性に関与するとされているので、western blottingにより、糖化の状態を検討したが、正常肝・硬変肝・肝細胞癌の間には差はみられなかった。臨床病理学的因子との関連では、IFN-γ受容体陰性例は有意に腫瘍径が大きく、肝内転移・遠隔転移が高率であった。Fas発現との関連においては、Fas陽性肝癌14例は、全例IFN-γ受容体陽性であり、Fas陰性30例中IFN-γ受容体陰性例は15例であった(p=0.001)。IFN-γ陽性リンパ球浸潤とFas発現との間には、関連はなかった。また、IFN-γにより誘導されるMHC class-Iの発現を検討したところ、IFN-γ受容体とMHC class-I発現との間には有意な相関を認めた。従って、IFN-γ signalの異常が肝細胞癌における免疫回避機構の主因である可能性が示唆された(Hepatology,2000)。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Nagao,Y.Nakajima,M,Hisanaga,H.Nakan 他: "The Impact of Interferon Gamma Receptor Expression on the Mechanism of Escape From Host Imoune Surveillance in Hec"Hepatology. Vol.32・No.3. 491-500 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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