研究課題/領域番号 |
11470276
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤井 義敬 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40156831)
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研究分担者 |
梶 政洋 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30326144)
桐山 昌伸 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (30244552)
山川 洋右 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (40148284)
矢野 智紀 名古屋市立大学, 医学部, 研究員 (40315883)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
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キーワード | エンドスタチン / transfection / nonviral vector / 転移性肺腫瘍モデル / 血管新生抑制因子 / アンジオスタチン |
研究概要 |
腫瘍の増大は血管新生に依存する。これをtargetにした血管新生阻害剤はすべての腫瘍に効果が期待でき、さらに薬剤耐性を来さないことからも注目されている。また近年、血管新生抑制因子のgene therapyは、長期にわたるrecombinant proteinの投与に代わり得る可能性がでてきている。今回、我々は血管新生抑制因子であるエンドスタチンをnonviral vector(cationic vector)を用いて経静脈的にtransfectionすることにより、マウス転移性肺腫瘍モデルに対する効果を検討した。尚cationic vectorには、GL67/DOPE(cationic lipid)もしくはPEI22K(cationic polymer)を用いた。 1、expression plasmidであるpSecTag2へendostatin cDNAを組み込んだpST2-Endoを作成。control plasmidとしてempty vector(pST2)を用いた。2、in vivo transfectionの証明(1)マウスへの経静脈的transfectionの後、肺のRT-PCRを施行したところmRNAの発現が確認された。(2)さらにtransfection後の肺のimmunohistochemistryにて、肺胞上皮細胞などにおける蛋白の発現が証明された。3、腫瘍細胞(fibrosarcoma cell line)をマウスの尾静脈より注入し転移性肺腫瘍モデルを作成。腫瘍細胞投与3日後もしくは7日後に、pST2-Endoとcationic vectorとのcomplexを経静脈的に投与し、転移巣形成に対する効果を調べた。control group(pST2のtransfection)では腫瘍細胞投与14日後に、極めて多くの転移巣を認めたが、treatment groupにおいてはGL67/DOPEもしくはPEI22Kのいずれのcationic vectorを用いた場合でも微小な小結節が数個みられたのみで著しい効果が確認された。 以上の結果より、cationic vectorによるエンドスタチン遺伝子の導入は、肺転移巣形成を抑制することが示唆された。
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