研究課題/領域番号 |
11470289
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
有田 憲生 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80159508)
|
研究分担者 |
岡野 栄之 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60160694)
池本 秀康 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30278824)
松本 強 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00181777)
藤川 浩一 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (40312136)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2000年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1999年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
|
キーワード | neural stem cell / glioma / glioblastoma / astrocytoma / oligodendroglioma / MSI1 / GFAP / Hu / ependymona / central neurocytoma |
研究概要 |
RNA結合蛋白Musashi1(MSI1)は、neural stem cell/progenitor cellの選択的マーカーとされる。グリオーマの発生起源を解析するため、グリオーマ手術標本を用いてMSI1の発現を検討した。[対象および方法]免疫組織学的検討には、ホルマリン固定、パラフィン包埋した臨床標本を用いた。用いた抗体は、抗mouse-Musashi抗体、抗Hu抗体(neuronal marker)の他、各種神経細胞分化マーカー、すなわちGFAP、synaptophysin、増殖能分化マーカーMIB-1のモノクローナル抗体である。Western blottingには、凍結保存組織を使用した。[結果](1)glioblastoma、anaplastic astrocytome、astrocytomaでは、MSI1陽性細胞の割合はGFAP陽性細胞の減少、腫瘍悪性度の上昇、MIB-1染色陽性率と相関する傾向を認めた。(2)glioblastomaでは、MSI1はGFAP陰性の細胞集団に発現していた。またpseudopalisading配列を示す腫瘍細胞にもMSI1が発現していた。(3)pure oligodendrogliomaでは、MSI1は陰性であった。一方oligoastrocytoma、anaplastic oligoastrocytomaでは悪性度の上昇に応じて、MSI1陽性細胞の割合が上昇する傾向があった。(4)Western blottingでは、成人正常脳(てんかんあるいはグリオーマ手術時の切除脳)に比較し、glioblastomaで最高約13倍のMSI1蛋白の発現を見た。悪性度が低下すると、MSI1蛋白の発現は減少する傾向を認めた。[考察]neural stem cell/progenitor cellの選択的マーカーであるMSI1は、ヒトグリオーマ組織に発現することが確認できた。
|