研究課題/領域番号 |
11470314
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (20178031)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2000年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1999年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 非ウイルスベクター / plasmidベクター / 遺伝子治療 / cationic polymer / 関節疾患 / cationic polvmer / drug delivery system / polymer / EBV |
研究概要 |
本研究では、非ウイルスベクターであるcationic polymerを用いて軟骨細胞に遺伝子導入を行い、その有用性を比較検討した.Polyamidoamine(PAMAM)dendrimer,linear polyethylenimine(PEI)およびbranched PEIの3種類のcationic polymerを用いた.大腸菌由来β-galactosidase遺伝子(LacZ)を組み込んだplasmidとそれぞれのcationic polymerを各種の濃度比で混合した.生じた複合体を用いてヒト軟骨細胞様細胞株(HCS-2/8)に対し、遺伝導入を行った.導入3日後に導入遺伝子の発現をX-gal染色およびONPG法を用いて評価した.細胞障害性の有無をトリパンブルー染色により確認した.さらにPAMAM dendrimerについてはONPG法により、導入14日後までの導入遺伝子発現を測定した. ONPG法の結果、各cationic polymerについて、pSES.β 2μgに対し、PAMAM dendrimer21μg、linear PEI1.7μg.branched PEI2.0μgを用いた際の導入効率が最も高率であった.この時、X-gal染色においても最も多くの細胞が青染し、その率はそれぞれ全体の31%、30%、8%であった.PAMAM dendrimerを用いて導入したLacZ遺伝子発現の経時的定量では、導入3日後に最高値を示した後次第に減少し、14日後にはほぼ対照と同じ発現レベルにまで低下した.トリパンブルー染色により確認した細胞障害性および細胞の形態学的変化は、いずれの濃度においても認めなかった. 本研究から、軟骨細胞に対する非ウイルス遺伝子導入法としてPAMAM dendrimerおよびlinear PEIが有用であることが判明した.
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