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脊髄虚血後の細胞傷害機序と傷害抑制・修復機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11470323
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関山口大学

研究代表者

坂部 武史  山口大学, 医学部, 教授 (40035225)

研究分担者 福田 志朗  山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70322245)
松本 美志也  山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (60243664)
中木村 和彦  山口大学, 医学部, 助教授 (50180261)
河田 竜一  山口大学, 医学部, 助手 (20263783)
研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
キーワード脊髄虚血 / 家兎 / ネクローシス / アポトーシス / マイクログリア / アストロサイト / マイクロファージ / グリア細胞TUNEL染色 / アガロース電気泳動法 / Nauta染色 / GFAP / RAM-11 / ストレス蛋白
研究概要

一過性腰部脊髄虚血後の遅発性脊髄機能障害は胸腹部大動脈瘤手術後にもみられる現象である。したがって、遅発性脊髄機能障害の機序を解明することは、胸腹部大動脈瘤手術時の脊髄保護に新たな治療戦略を与えてくれると考えられる。われわれは家兎一過性脊髄虚血モデルを用いて、遅発性運動神経細胞傷害の機序に関して、1)アポトーシスか壊死か2)microgliaまたはmacrophageによる細胞傷害がみられるか、検討を行った。
15分間の一過性脊髄虚血後、経時的に神経学的・組織学的に評価した。
アポトーシスか壊死かの検討し関しては、再灌流後8時間、24時間、48時間後に神経学的、病理組織学的(H-E・Nauta・TUNEL染色)また生化学的検討(αフォドリン、カズパーゼ3、DNA電気泳動)を行った。いずれの検討でも遅発性運動神経細胞傷害の機序にアポトーシスを積極的に支持する所見はなく、緩徐な壊死であると推測された。
microgliaまたはmacrophageによる運動神経細胞傷害の可能性に関する検討では、再灌流後、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間で神経学的、組織学的検討(H-E、MAP2、レクチン、GFAP、RAM11染色)を行った。Microgliaは再灌流2時間後より灰白質全体に一様に活性化されていた。再灌流24時間〜48時間では神経障害の強い家兎ではmicrogliaの活性化が増強されたが、神経障害が弱い家兎ではむしろ活性化は低下した。Macrophageは神経障害の弱い家兎ではほとんど観察されなかったが、神経障害の強い家兎では再灌流12時間後まり認められ、48時間ではさらに多くのmacrophageが灰白質に確認された。Astrocyteも神経障害が強い家兎ではastrocyteのhypertrophyやhyperplasiaが観察された。遅発性運動神経細胞傷害においてmicrogliaやmacrophageによる運動神経細胞傷害作用を積極的に支持する所見はなく、両者はむしろ壊死組織を積極的に処理し、astrocyteはその部位にグリア瘢痕を形成して脊髄構造を支える働きをしていると考えられた。
遅発性運動神経細胞傷害の機序は緩徐な壊死であると考えられ、グリア細胞の運動神経細胞傷害作用は認められず、むしろ保護的に作用していると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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