研究課題/領域番号 |
11470366
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小口 芳久 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (70051498)
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研究分担者 |
谷野 富彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50217147)
大出 尚郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70223881)
真島 行彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40157186)
賀戸 久 金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 教授 (60278091)
木村 至 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60296663)
別院 泰樹 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60255528)
井上 理香子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40255518)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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キーワード | 脳磁図 / 多局所視覚誘発電位 / 他覚的視野 / magnetoencephalography MEG / multi-focal VEP / 視覚誘発脳磁場 / visual evoked magnetic field : VEF / visual evoked magnetic field:VEF |
研究概要 |
網膜・視神経・視中枢疾患の病態を解明する目的で、多局所誘発電位測定技術(multi-focal technique)や脳磁図(magnetoencophalography : MEG)などの新しい電気生理学的手法を用いて他覚的に視機能評価を行った。すべての臨床例において検査の目的、予想されるリスクなどにつき十分な説明と理解を得た上で同意のもと行った。 1)平成11年度、多局所誘発電位測定装置(VERIS system)を用い、視中枢における反応(多局所視賞誘発電位:multi-focal VEP)の記録法を確立し他覚的な視野の評価法を検討した結果、正常者において疑似的に視野欠損を作り記録を行うと1/4象限の広さにおいて自覚的な視野欠損とよく一致することが明らかになった。 平成12年度では、緑内障、視神経症、視交叉部圧迫病変、脳梗塞などによる視野障害に対して他覚的な視野評価の可能性について検証した結果、緑内障、視神経症および視交叉部圧迫病変においては自覚的な視野と他覚的な視野とよく相関していたが、後頭葉付近の病変である場合は自覚的な視野と他覚的な視野で一致しない例が認められた。一致しない原因としては、後頭葉付近の病変では一次視覚野より高次の中枢による自覚的な視野欠損があるためと考えられたが、今後症例を重ね検討していく必要があると思われた。 2)平成11年度、脳磁図(MEG)による視覚誘発脳磁場(visual evoked magnetic field : VEF)を記録するためのシステムを独自に開発をし、正常被験者では後頭葉の両側の鳥距溝付近(第一次視覚野)にVEFの100msec付近の活動が得られることを確認した。 平成12年度では、脳腫瘍による視野欠損例やレーベル視神経症、心因性視覚障害、白子症などの臨床例において、従来の脳波では評価が困難であった半盲や視路異常の検出がMEGでは安全かつ簡便に行うことができた。 3)脳波による両眼立体視機能の解析を行うた結果、潜時約170ms〜280msの誘発電位を得、注意と関連して振幅が影響を受けることから、第一次視中枢より高次中枢の関与が示唆された。
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