研究課題/領域番号 |
11470381
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
奥田 克爾 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085741)
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研究分担者 |
本間 聖進 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (50338860)
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00212910)
加藤 哲男 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (00159253)
三浦 直 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10266570)
山中 あゆみ 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40231667)
君塚 隆太 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (90287178)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 付着因子 / バイオフィルム / グラム陰性菌 / 歯周病 / 付着阻害 / DNAワクチン / P.gingivalis / 特異抗体 / P. gingivalis / 定着 / 付着 / 分泌型IgA / 感染予防 / 分子生物学的解析 / ペプチドワクチン / 綿毛 / 付着遺伝子 / クローニング / DNA / ワクチン |
研究概要 |
歯周病は、デンタルプラークというバイオフィルムによる細菌感染症で、極めて罹患率の高い疾患である。本研究は、格別に罹患率の高い、成人の歯周炎局所で増加するPorphyromonas gingivalisの感染を抑制するDNAワクチン開発を目指したものである。 DNAワクチンの特徴は、体液性免疫応答だけでなく、強い細胞性免疫応答を誘導できることである。近年、P.gingivalisを含む歯周病原細菌が、血管内の上皮細胞内に直接侵入することが明らかにされた。また、本菌が心冠状動脈疾患部位にも検出されることが示されている。したがって、私共の研究目的は、それらを防ぐ防御性免疫応答を誘導する、ということにもなる。 本研究では、P.gingivalisのアルギニン特異性のシステインプロテアーゼが遺伝子(rgpA)を、ヒト細胞へ侵入性のあるサイトメガロウィルス遺伝子を組み込んだDNAワクチンを作成した。本P.gingivalis rgpA DNAワクチンをGene GunでBALB/cマウスに免疫したところ、局所での目標とした抗原のmRNAの発現とIgGなどの抗体産生、および遅延型アレルギー反応によって細胞性免疫応答が誘導されることを確認した。免疫したBALB/cマウスの血清中には、本酵素活性の阻害効果が認められた。また、免疫血清は本菌体の赤血球凝集能を不活化し、本菌の細胞への付着を抑制することを明らかにした。さらに、DNAワクチンで免疫したマウス群の皮膚に、本菌の生菌を接種すると、対象群の非免疫マウスに比べて膿瘍形成能が弱く、防御性免疫を誘導することを明らかにした。バイオフィルム感染症は、抗菌剤治療は卓効せず、接続感染となるため初期付着を抑えることが可能なDNAワクチンは、有望な歯周病予防手段の一つとなると考えている。
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