研究課題/領域番号 |
11470383
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
梅本 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20067036)
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研究分担者 |
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (20247315)
渡辺 清子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (70148021)
吉本 尚 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60084787)
高橋 祐介 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20267511)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / 歯周病原性 / メジャー線毛 / マイナー線毛 / fimA不活化 / fimA形質転換株 / 細胞付着性 / 骨吸収惹起能 / メジャーフィンブリエ / マイナーフィンブリエ / 細胞付着能 / mfal不活化 / fimA不活化株 / mfa1不活化株 / 線毛 |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalisの菌体表層にはfimA遺伝子あるいはmfa1遺伝子によりコードされている2種類の線毛、すなわちメジャー線毛とマイナー線毛が存在するが、その病原的意義については不明な点が多い。本研究では形質転換に基づく相同組換えにより、それぞれの線毛欠損株を作製し、その性状を親株と比較することによりそれらの線毛の機能について検討し、以下の結果を得た。 1、P.gingivalisに存在するメジャーおよびマイナー線毛は明らかに抗原性が異なっており、今回作製した線毛欠損株では、それぞれ一方の線毛のみを有する菌株と両線毛を同時に欠損した菌株が得られた。 2、SDS-PAGEおよびWestern blottingによりそれぞれあるいは両線毛タンパク質の欠如が確認され、電子顕微鏡観察からも線毛の消失が確認された。 3、細菌への付着状態を電子顕微鏡により観察したところ、マイナー線毛欠損株は、親株に比較して大きな菌塊を形成し、細胞への付着性が増加していた。 4、メジャー線毛欠損株では自己凝集性および細胞付着性に減少が認められたが、マイナー線毛欠損株では自己凝集性および細胞付着性に増加が認められた。尚細胞侵入性は両変異株ともに減少した。 5、ラットを使用して行った感染実験においては、親株を接種した群では顕著な歯槽骨吸収像が認められた。一方、メジャー線毛を欠損した菌株を接種した群では骨吸収が認められたが、マイナー線毛を欠損した菌株を接種した群においては骨吸収は認められなかった。 この結果から、P.gingivalisの歯周病原性におけるマイナー線毛の重要性が示唆された。
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