研究課題/領域番号 |
11470385
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久保木 芳憲 (久保木 芳徳) 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00014001)
|
研究分担者 |
藤沢 隆一 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40190029)
水野 守道 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10125354)
大畑 昇 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60002185)
伊藤 秀明 日本製鋼所, 室蘭研究所, 主任研究員
滝田 裕子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30125330)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
|
キーワード | 歯根膜再生 / セメント質再生 / BMP / FGF / 組織工学 / チタン・メッシュ / ヒドロキシアパタイト・コーティング / レーザー穿孔コラーゲン膜 |
研究概要 |
本研究の目的は[1]天然歯の再植系と[2]人工歯根において歯根膜を再生するための条件を明らかにすることである。天然再植歯においては、歯根膜とセメント質を部分切除し、BMPとコラーゲン線維膜(FCM)とを用いた結果、部分的に再生の効率は上がったが、全体としてBMPの本来の性質上、象牙質の吸収という現象が避けられなかった。この点はBMPに代えてbFGFを用いることで改善できる見通しを得た。そこで、人工歯根の実験系においては、(1)セメント質再建、(2)歯槽骨再建、そして(3)歯根膜ドメインという三つのドメインに分けて再建を図ることにした。(1)【セメント質ドメインの再建】人工歯根表面における一層のセメント様の硬組織形成を形成するため、50ミクロンのチタン線維からなる不織布をチタン・ロッドに巻き付けたTiメッシュ外装Tiロッド(TM-TR又はKuboki-device#1)を開発した結果、層状の硬組織の形成に成功した。この硬組織からはコラーゲン線維が成長する事が期待される。(2)【歯槽骨ドメインの再建】この目的では新しい2つのBMP担体、ハネカムアパタイトとCPSAバイオガラス線維を開発した。(3)【歯根膜ドメインの再建】セメント様組織と新生歯槽骨との間に両組織に足場をもった垂直性のコラーゲン線維を成長させる目的のために、コラーゲン膜にレーザーによって50-1000ミクロンの各種直径をもつ円形の孔を明けた膜(LPM)を開発した。LPMは、孔が500ミクロンまでは、孔が大きいほど骨形成の効率が高いことが分かった。孔のより小さなLPMは、骨組織に対してはバリヤーとして、コラーゲン線維形成に対してはキャリヤーとして作用することが期待される。歯根膜付き人工歯根(バイオ人工歯根)は、本研究で開発された上記の3大ドメイン・システムにより、大幅に実現に近づいたと考えられる。
|