配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
根面齲蝕の治療には,清掃あるいは局所の防湿が困難であるので,所要時間が短くてすむことが必須条件である。しかし,現行の修復システムでは,いずれもステップ数が多く,臨床面では改良が望まれている。そこで,コンディショナー,プライマーおよびボンディング材の機能を併せ持つ,完全なワンステップ接着材で,さらに抗齲蝕能を有する修復システムを開発することを企画した。 すなわち,フッ素徐放性を有するpre-reacted polyalkenoi, c glass fillerを用いた機能性材料を用いてワンステップ接着システムを試作し,その基本的接着性能について検討を加えた。また,本システムを臨床使用するにあたってその接着耐久性を含めた評価を行い,ワンステップ修復システムの臨床使用にあたっての示唆が得られた。さらに,新規修復システムのテクニックセンシティブ因子の影響を評価するとともに,臨床での短期間における経過観察を行っている。 すなわち,接着試片は,ウシ下顎前歯の唇面を被着歯面として用い,これを試作ワンステップ接着材で処理する。次いで,レジンペーストを填塞,照射させ接着試片とする。この際,ボンディング材の塗布時間,厚さあるいは照射強度などの因子について変更して製作する。接着試片は試片製作直後から,24時間37℃精製水に保管した後,インストロン万能試験機を用いてその剪断接着強さの測定を行う。また,接着破断面の観察を行い,破壊形式を判定してその評価資料とする。また,同意を得た患者に対して本修復材を使用して短期間の経過観察をUSPHSの評価基準に従って評価を加える。
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