研究課題/領域番号 |
11470410
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川崎 貴生 北海道大学, 大学院・歯学研究科科, 教授 (90002229)
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研究分担者 |
坂口 究 北海道大学, 大学院・歯学研究科科, 教授 (90312371)
高山 芳幸 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30236369)
山田 亨 北海道大学, 歯学部, 助手 (20191322)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 咀嚼運動 / 多点時系列解析 / 下顎運動 / 主成分分析 / 運動の巧緻性 / 下顔面皮膚の運動 / ステレオ画像 / 3次元時系列解析 / 皮膚の動き |
研究概要 |
ステレオグラフを用いて、咀嚼時、下顔面の多点時系列測定を行い、以下の結果を得た。 下顎運動から得られたデータと下顔面皮膚上の運動データの相関を求めたところ、第1主成分(0.98)と第3主成分(0.82)に有意な相関が得られた。したがって、ガム咀嚼に伴って運動する皮膚表面の運動は第2主成分を解析することは正当である。 咀嚼運動時の下顔面皮膚上15測定点に加え、下顎中切歯に付着した測定点の合計16測定点の3次元計測を行い、時間的安定性を評価した。被験者は正常天然歯列者15名とし、十分軟化したガムを咀嚼中の5秒間、150フレームを解析の対象とした。この150フレームから120の連続する30フレームを取り出し、主成分分析を行い、第1主成分、第2主成分および第3主成分の寄与率、サイクルタイムの変動を調べた。寄与率の変動は、第1主成分において4.47%、第2主成分では9.74%となった。またサイクルタイムの変動は、第1主成分において6.02%、また第2主成分では7.38%であり、これらの結果から主成分の時間的安定性が明らかとなった。健常有歯顎者の第1主成分が時間的に安定であることは、これまでの咀嚼運動に関する研究からも明らかであった。しかし、皮膚の運動を表現している第2主成分の時間的安定性はこれまでの研究では明らかになっておらず、本研究の結果からこのパラメーターの利用によって顎機能異常を評価しうることが明らかとなった。 健常有歯顎者の咀嚼運動時における下顔面皮膚上の動態傾向は、左右の咀嚼で鏡像関係を示すことが分かった.つまり,習慣性咀嚼側が存在しても顎口腔系が正常であれば、左右の咀嚼で下顔面皮膚上の運動巧緻性は同等であることが示唆された。したがって、顎口腔系の正常な被験者をコントロールとする研究において、習慣性咀嚼側を規定しないでデータの採取が可能であることを証明した。
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