研究分担者 |
寺野 元博 長崎大学, 歯学部, 助手 (90264259)
金岡 利佳 長崎大学, 歯学部, 助手 (50336179)
南 二郎 長崎大学, 歯学部, 助手 (80304955)
小池 麻里 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00234667)
中村 茂 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90227900)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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研究概要 |
目的:歯科修復物や化粧品あるいは家庭用品から溶出する金属イオンは金属アレルギーを誘起する。我々は口腔内での金属イオンの存在は唾液性状に依存すると考えている。本研究の最初の目的は全唾液中の有機酸濃度の解析で、第二の目的は化粧品に含まれる金属成分の分析である。 方法:81種の化粧品と51種の家庭用品の分析には蛍光X線分析装置を用いた。安静時唾液と刺激唾液はインンフォームドコンセントが得られた29名の金属アレルギー患者群と44名のアレルギー症状のない対照群から採取した。刺激唾液はパラフィンパレットの咀嚼で導出し、安静時唾液は口腔内で5分間ロール綿に浸み込んだ唾液を採取した。唾液は3000rpmで遠心器にかけ、上精を-20℃で冷凍保存した。分析には高速液クロマトグラフ法を用い、唾液中に含まれるリン酸、クエン酸、ピルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、および炭酸の10種の有機酸を定量分析した。含有有磯酸量の群間比較には、Mann-Whitney U検定を用いた。得られた結果は以下のようであった。 1)ほとんどの化粧品および家庭用品は金属イオンを含んでいた。含有が明瞭なイオンは、Al, Si, Ti, Mn, Fe, Ni, Cu, Zn, Rb, Sr, Zr, Ba, Bi等であった。 2)対照群に比べて金属アレルギー群に多く含まれていた有機酸は、安静唾液ではピリビン酸とカルボン酸であったが、逆に刺激唾液のクエン酸、酢酸およびプロピオン酸含有量は金属アレルギー群の方が低かった(いずれもp<0.05)。
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