研究課題/領域番号 |
11470447
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
篠崎 直樹 医科歯科大, 歯学部, 助手 (90292979)
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研究分担者 |
石田 哲也 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (80211043)
飯田 順一郎 北海道大学, 歯学部, 教授 (90151232)
相馬 邦道 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014200)
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20292980)
割田 博之 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30262207)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2000年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 歯根膜 / 咬合機能 / MMP-1 / プロテオグライカン / 粘弾性特性 / 血流量 / オキシタラン線維 |
研究概要 |
矯正臨床を念頭に置いて、非観血的に歯根膜組織の性状を統合的に把握し、正常咬合・不正咬合を評価する検査法を確立することを最終的な目的とし、その基礎的検討を行うため、平成11年度は、検査系の開発と信頼性の検討を目的として、臨床での様々な咬合状態を想定した動物実験により、歯根膜の物理的特性及び生化学的特性を捉えると共に、歯根膜血流量の変化について解析を行った。 まず、歯根膜の物理的性状である粘弾性特性に加齢が及ぼす影響を組織学的に検討したところ、粘弾性に大きく関与する弾性線維の一種であるオキシタラン線維が、加齢により複雑な走行を示すことが明らかとなった。 次ぎに、矯正治療中の歯根膜の組織学的性状を評価するため、ラットの上顎第1臼歯を実験的に移動した際のコラゲナーゼ活性をみたところ、歯根膜の圧迫側にMMP-1mRNAの発現が特異的に観察された。 一方、不正咬合を想定したラットの実験モデルにおいて、咬合力のかからない歯根膜を観察したところ、血流の認められる血管が早期に減少し、その後血管数も減少することから、歯根膜血流量の著しい変化が示唆された。また、同様のモデルにおいて、各種プロテオグライカンの歯根膜における分布を免疫組織学的に観察したところ、咬合力がかからない歯根膜においてプロテオグライカンの構成成分が変化することが明らかとなった。 以上より、歯根膜の物理的性状を惹起している組織学的性状が明らかになりつつある。 今後組織学的性状をさらに解明すると共に、歯を介した歯根膜の物理的特性の計測結果を統合し、歯根膜性状を指標とした咬合機能評価の診断基準を確立する予定である。
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