研究課題/領域番号 |
11470492
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
辻本 雅文 理化学研究所, 細胞生化学研究室, 主任研究員 (00281668)
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研究分担者 |
野村 義宏 東京農工大学, 農学部, 助手 (10228372)
松本 英子 理化学研究所, 細胞生化学研究室, 基礎科学特別研究員 (00312257)
服部 明 理化学研究所, 細胞生化学研究室, 研究員 (50300893)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | アミノペプチダーゼ / オキシトシナーゼ / 胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ / 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ / 生理活性ペプチド / バソプレシン / 血圧調節 / 遺伝子クローニング / 尿細管 / プロモーター領域 / 神経細胞 / ペプチドホルモン / CHO細胞 / タンパク質結晶化 / 金属酵素 / 胎盤性ロイシンアミノペプチターゼ |
研究概要 |
胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ(P-LAP)/オキシトシナーゼは妊娠後期に急激に血清中に増加してくることを特徴とする酵素であり、妊娠の維持に重要な役割をはたしているものと考えられている。我々はP-LAPを世界に先駆けてクローニングしたことから、本研究においてP-LAPの構造と機能をより詳細に検討することとした。 我々はまずP-LAPの組換え体を大量に調製するシステムをCHO細胞を用いて構築しそれを用いて本酵素を酵素学的性状を解析した。その結果本酵素は従来より知られていたオキシトシン、バソプレシンのみでなくダイノルフィン等の神経ペプチドを良い基質とすることが明らかになった。さらに本酵素は脳において神経細胞特異的に発現しており、神経細胞の分化に伴ってその発現が増加することが明らかになった。したがって本酵素は脳内の神経ペプチドの代謝調節に何らかの役割を果たしているものと考えられた。また本酵素は腎臓の尿細管に大量に発現していることから本酵素の基質であるバソプレシンとの関連を検討した。その結果本酵素はバソプレシン刺激により細胞表層にトランスロケートしてくることが明らかになった。したがって本酵素は腎臓においてはバソプレシンの作用をネガティブに調節することで尿の再吸収の調節に寄与している可能性が考えられた。 一方P-LAPの類縁酵素をデータバンクから検索した結果新たに脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ(A-LAP)をクローニングした。遺伝子解析等の結果A-LAPはP-LAPとオキシトシナーゼサブファミリーとを形成している類縁酵素であることが示された。さらにA-LAPの酵素学的解析の結果、本酵素はアンジオテンシンIIの分解およびブラジキニンの生成に関与しうることが示され、血圧調節において役割を果たしている可能性が示された。
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