研究分担者 |
久田 隆基 静岡大学, 教育学部, 教授 (40022214)
寺谷 敞介 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60087533)
木村 捨雄 鳴門教育大学, 名誉教授 (90000059)
中山 玄三 熊本大学, 教育実践指導研究セ, 助教授 (40211437)
清水 克彦 国立教育政策研究所, 初等中等, 統括研究官 (00192609)
下條 隆嗣 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014767)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1999年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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研究概要 |
本研究は,21世紀に求められる新しい科学教育体系を展望するために,3ヶ年にわたって研究された. 本研究では,2つの新しい視点を取り入れた科学教育課程の編成・カリキュラム開発の理論化を図った.1つは科学技術の先端化・高度化・複合化(俯瞰化),もう一つはICSU(国際科学会議)のPCBS(科学能力開発事業計画),WCS(世界科学会議)での,国連・ユネスコが掲げる全世界で「平和の文化」を推進するためのアジェンダ決議(1999年)を視野に入れて,教育課程の編成理論をまとめた.大きな方向は,1)発展途上国の"豊かさを"高める科学教育課程,2)普遍科学(Universal Science)と土着科学・伝統的科学(Local Sciece)との統合・総合化,3)伝統的な学問分野の枠組みを組み直すことによる再構築(Trans Discipline-oriented Curriculum),4)急激に進展する科学技術に対する高度で,より有用性の高い"Life and Culture","Real World"and"Intelligence"(社会的有用性)の教育課程,そして,国民の科学能力の向上を図る"For All"と"For Excellence"を含めた科学教育課程編成の理論化を進めた. このカリキュラム設計構想と「実験観察と探究と発見」モデルを基盤にした科学的探究カリキュラム開発と実践授業・評価を行ない,研究成果の総括を行った.ここでは,3つのカリキュラム開発を基本設計モデルに基づき,これまでめ概念・内容体系を重視した学問・知識理解重視の教育課程でなく,1)「実験観察」を基盤に,"現象層"-"概念層"-"普遍化層"の3層からなる"科学的な問い""発見と創造"の連鎖(探究過程)〔エジプト・バビロニア数字の謎を解く〕,2)"もの作り(技術)"を基盤にした「工夫層」と科学的な「探究層」の2層モデルからなる〔早く走る自動車作り〕,3)より実践的な科学的・統計的探究モデル(とらえる-あつめる-まとめる-よみとる-いかす)に基づく環境教育カリキュラム(総合的な学習の時間の地域カリキュラム:土の子学習)を開発し実践し,科学観と科学的な探究方法力(探究能力)の形成を支援する単元カリキュラム開発,教育方法の有効性を検証した.
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