配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1999年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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研究概要 |
人間のすぐれた環境認知機構を解明し,機械一人間対話系において柔軟なヒューマンインタフェースを集現するために,それらの基盤をなす以下の研究を行った. (1)実環境に近い状況における音環境知覚:視聴覚情報が統合されて起きる音源定位は,FLMP(Fuzzy Logical Model of Perception)によって定量的に表現できることを示した.また視覚と聴覚情報の整合性が音源定位に及ぼす影響を検討し,両者の対応付けの生起が重要であることを示した.複数音源が存在するときの音源定位において,音源が互いに離れて知覚される現象が起る条件を検討した.また,複数の音源の動き知覚は困難であることを明らかとした.音源定位が容易な音響信号の特性,衝撃音が発生する事象の認調能力を明らかとした.音源知覚に関する聴覚の基本特性として,2chステレオ信号伝送時のエラーに起因する劣化現象の両耳・拡声受聴における検知特性を明らかとした. (2)音環境の再現技術とその評価方法:標準的な音像定位受聴試験方法の確立を目指して,試験音とその提示方法につき,両耳・拡声受聴での測定精度が向上する条件を明らかとした.頭外音像定位実験システム方式を検討し,伝達関数の高速計算法を見出した.音場再生については,音源信号推定による情報圧縮率の高い伝送方式を提案した. (3)注意や感情システムなどのヒューマンインタフェースに関わる認知機構:外部環境情報と認知機能の相互作用の検討の一環として,予定の記憶と外在化したフォーマットとの関係を示し,1日の予定の記憶は,朝と夜の予定記憶が昼よりも優れることを発見した.また,音声に含まれる感情情報の言語依存性,表情の認知過程の生理的基盤を明らかとした. 遅延聴覚フィードバックへの順応による発話潜時の増大現象を発見した.また,発話の韻律情報を機械が模倣することによって機械への親和性が増すことを見出した.
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