研究分担者 |
奥貫 圭一 名古屋大学, 文学部, 助教授 (90272369)
貞広 幸雄 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (10240722)
高阪 宏行 日本大学, 文理学部, 教授 (60092516)
金子 忠明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50107562)
山崎 利夫 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (60239944)
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研究概要 |
当研究は、地理情報システム(GIS)を利用したリアルタイム・ミクロエリア・マーケティング支援システムの開発を目指して進めている.具体的には会員制スポーツクラブの協力を得て,同社が所有しているコンピュータを用いた会員管理および入退館管理システムのログデータを借用することで,本研究における事例研究にあてている.会員制スポーツクラブはあらゆる日時における利用率を安定的に高めることが求められる点で一般の商業施設とは異なる特性を有する. まず同社の東京都調布市にある店舗の,1999年5月〜9月にわたる期間の入会,退会,在会,休会者各データ,および秒単位の入退館データを入手し,当該店舗の利用客が集中する4市1区のGISデータを整備して分析を進めた.分析結果は適宜スポーツクラブ担当者と協議し,当事者の実感による裏付けをとることを重視した. 本年度はひとつは入退館ログデータの統計分析を進め,入退館者データの分析から,早朝利用の高齢者,日中,長時間利用の主婦層,夜間・休日利用の勤め帰り層の3種の利用パターンが存在することを確認し,それぞれ滞在時間や居住地分布などの属性に各々異なる特徴があることを明らかにした.この結果については地理情報システム学会大会において発表した. もうひとつは,上記ログデータの情報不足を補うため,当該店舗店頭にて1週間にわたるアンケート調査を実施した.ここではとくに来館前後の出発地,帰着地のデータを集めることを目指した.これによって郊外型店舗特有の仕事帰り利用客の行動(生活)パターンの一端が明らかになった.また館内施設の利用行動なども同アンケートによって得ているが,この解析は今後の課題である.
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