研究課題/領域番号 |
11480102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
室崎 益輝 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (90026261)
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研究分担者 |
上野 易弘 神戸大学, 医学部, 教授 (30184956)
大西 一嘉 神戸大学, 工学部, 助教授 (30158802)
塩崎 賢明 神戸大学, 工学部, 教授 (20127369)
北後 明彦 神戸大学, 都市安全研究センター, 助教授 (30304124)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 人的被害 / 死亡原因 / 建物被害 / ヒアリング調査 / 阪神・淡路大震災 / 阪神大震災 / 聞き取り調査 / GIS / 阪神淡路大震災 / コミュニティ |
研究概要 |
本研究では、まず1995年阪神・淡路大震災における震災犠牲者の遺族に対するヒアリング調査を202件行った。ヒアリング内容は、地震時の人の周辺状況や・建物の被害度合いや倒壊状況、建物内部の被災状況といった震災時の環境状況、地震後の避難行動や救出活動・震災後の遺族の行動、心の動きといった遺族の生活・精神的変化に関する事柄、なくなった人の旧来の生活スタイルやコミュニティとの関係など社会経済的な状況について行っている。ここでは特に個人被害の個別性と地域社会被害の同一性について把握を行うことを主体におき、これらの関係を見ることを目的とした調査フレームの確立を行った。 また阪神・淡路大震災時の負傷と医療の状況について、過去のアンケートデータを分析し、災害時の負傷者発生のメカニズムとその治療体制の状況について詳細なデータを得ることができた。災害時の住民意識が、「近くの医療機関で早急に治療を受けたい」と強く要望していることがわかり、そのために(1)病院建物の耐震化、(2)あらゆる状況に応じて機能する負傷者搬送手段の確保、(3)正確かつ早急なトリアージの実施、(4)身近な診療施設の再評価と適正配置、といった対策を導き出した。 さらに上記の分析結果をもとにして、淡路島地域をケーススタディとして人的被害と建物被害の関係を、倒壊メカニズムと生存空間の状況から分析した。建物被害の原因は、建築年代といった一意的なものではなく、建物用途やメンテナンスの有無、改築・増築の有効性などが聞いており、またそれらが人的被害に結びつく要因として、「寝室空間の危険度」「層破壊しやすい1階を寝室とする居住者属性」「残存空間の有無」「迅速な救出活動」が挙げられることがわかった。
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