研究課題/領域番号 |
11480124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田崎 誠司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40197348)
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研究分担者 |
日野 正裕 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (70314292)
河合 武 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (20027436)
海老澤 徹 (海老 澤徹) 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (30027453)
曽山 和彦 日本原子力研究所, サブリーダー
金谷 利治 京都大学, 科学研究所, 助教授 (20152788)
SOYAMA K JAERI, Neutron Science, Sub Leader
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1999年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 低速中性子 / 中性子スピンエコー分光器 / 中性子スピン干渉 / 準弾性散乱 / 多層膜スピンスプリッター / rfフリッパー |
研究概要 |
本研究の研究実績は以下の通りである。本研究での低速中性子を用いた実験は、日本原子力研究所改造3号炉C3-1-2実験孔に設置された、12.6Å中性子を用いた中性子干渉計・反射率計を用いて行った。1.京都大学原子炉実験所の真空蒸着装置によって作成した多層膜スピンスプリッター(MSS)を用いて、スピンエコーの特性実験を行った。その結果、MSS4回反射の中性子位相-スピンエコーの測定に初めて成功した。このMSSを用いれば、通常型中性子スピンエコー分光器での60回相等のLarmor歳差回転数が実現でき、12.6Åの中性子の場合8μeV程度のエネルギー分解能がえられる。2.高周波共鳴スピンフリッパーを用いた中性子スピンエコー装置をパルス中性子源に適応させるため、振動電流を時間変化させたパルス中性子源対応の高周波共鳴中性子スピンフリッパーの開発を行った。現在30kHz程度の共鳴種波数が実現している。100kHz程度までは、現システムのままで周波数を高めることが可能である。これによって、パルス中性子源に共鳴中性子スピンフリッパーを中性子スピンエコー装置を設置できる目処がついた。3.低磁場駆動磁気ミラーをさらに発展させた。一つは、従来のパーマロイ/Geのモノクロメータをスーパーミラー化することで、モノクロメータの場合と同様に磁場中蒸着を行って、一定の成果が得られた。もう一つは、いったん磁化したらゼロ磁場でも機能する残留磁気ミラーの開発であり、磁性体としてのFeCo合金を用い、磁場中で斜め蒸着を行うことで磁気異方性を大きくすることにより一応の実現を見た。4.科学振興調整費の中性子工学デバイスの開発プロジェクトによって長波長高強度白色中性子ビームの使用が可能となったので、これに対応してスピンエコーシステムの整備を行った。この結果は実用的な準弾性散乱測定の道を開くものである。5.パルス中性子源にスピンエコー装置を設置した際に得られる実験データの検討・シミュレーションを行った。その結果、広いエネルギー範囲に渡って一度に測定が可能であることがわかった。
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